IDC Japan 国内タブレットソリューション動向調査
今注目している技術は? 企業の「モバイル」に対する関心は依然として高い
IDC Japanは「国内タブレットソリューションに関するユーザー動向調査」を実施。企業が「今注目している技術」を聞いたところ「モバイル」を挙げる回答者が最も多く見られたという。
今注目している技術は「モバイル」。次は「IoT(Internet of Things)」「クラウド」――。
IT専門調査会社のIDC Japanが実施した「国内タブレットソリューションに関するユーザー動向調査」によると、企業が「今注目している技術」として“モバイル”を挙げる回答者が最も多く見られたという。
現在、タブレット端末の法人需要は一巡し、市場に閉塞(へいそく)感があるものの、企業のモバイルに対する関心が依然として高いことがこの調査から分かった。
そして「今注目している技術」の第2位は、大企業(従業員数500人以上)と中小企業(同500人未満)で異なり、大企業では“IoT”が、中小企業では“クラウド”が選ばれている。
タブレット端末の業務利用、製造と建設が市場をけん引
IDC Japanが行った別の調査(関連記事:タブレット端末の業務利用、製造分野と建設分野が市場のけん引役に!?)では、国内企業における会社貸与のタブレット端末/スマートフォンを合わせた総稼働台数は、2020年に約1600万台へと増加する見込みだとしている。2020年、タブレット端末については、これまで市場をけん引してきた小売、サービス、教育といった産業分野での需要は落ち着く一方、日本版「インダストリー4.0」をにらんだ設備増強に関連した活用が期待される製造分野、2020年の東京オリンピック・パラリンピックに向けた建設需要に対応した活用を図る建設分野などが、今後の成長余地が大きい産業分野だと予測している。
また、同じくIDC Japanが実施した「IT部門が関与しないIT予算」に関する調査(2016年 国内CIO調査の一部)によると、IT部門が関与しないIT予算を持つ企業は61%を占め、企業規模が大きいほどその割合が高まる傾向にあり、業種別では特に金融、製造、通信/メディアの水準が高いという。また、予算の使い道としては、PCが突出し、タブレット端末やスマートフォンの購入も上位に挙げられている。
タブレットソリューション導入のカギは「部長」
次に、今回行われた国内タブレットソリューションに関するユーザー動向調査で、「タブレットやスマートフォンなどについて、導入したいと意向を示す人または部署はどこですか?」と質問したところ、「部長」と回答したのが大企業で33.1%、中小企業で22%とともに最多。タブレットソリューションの導入のキーパーソンは、部長であることが分かった。また「営業部」や「技術部/製造部」との回答も多く、営業部や技術部/製造部の部長が、タブレットソリューションの導入のカギを握っていると言えそうだという。
BYODがタブレットの法人向け出荷を阻害
このたびの国内タブレットソリューションに関するユーザー動向調査の結果を受け、IDC Japanは「タブレットソリューションを導入していると回答した企業の割合は、2015年に比べ2016年が増えている。また、2016年は2015年と異なる傾向が見られる。従業員規模が大きくなるとBYOD(Bring Your Own Device)を採用する割合が減る傾向にあった2015年と比べ、2016年は大企業でもBYODの採用率が上がっている。このことが、法人向けタブレットの出荷台数減少の一因となっている」とコメントする。
IoT、クラウドへの関心は高いが本格的な普及・浸透はこれから?
大企業で2番目に上がった“IoT”について、ガートナーが行った調査(関連記事:国内企業はIoTに慎重な姿勢――期待と不安が入り交じった状況)を参考にしてみると、IoTへの期待として「社内の変革を推進する」「ITがよりビジネスに貢献できる」などが企業の声として上げられているという。ただし、その一方で「いまだにどこから手を付けてよいか分からない」と回答する企業も多く存在しており、今後、現実的なアクションへつなげられるかがカギとなりそうだ。
中小企業が2番目に関心を示す“クラウド”について、同じくガートナーが実施した日本企業のクラウドコンピューティングへの取り組みに関する調査(関連記事:日本企業のクラウドコンピューティング採用、「基本の確認」フェーズが続く)を参考にしてみると、クラウドコンピューティングの採用スピードは非常に緩やかであり、クラウドへの高い関心を示しつつも、「どのクラウドを選んだらよいか」「コストはどうなるか」「セキュリティは大丈夫か」といった、いまだ“基本の確認フェーズ”の議論を続けている企業が多くいると指摘している。
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