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燃費規制の厳格化を追い風に、車載モータの新たな需要が拡大:矢野経済研究所 車載モータの世界市場
矢野経済研究所は、自動車システムメーカーやモータメーカーなどを対象に「車載モータの世界市場」に関する調査を実施し、その結果概要を発表した。
矢野経済研究所は、自動車システムメーカーやモータメーカーなどを対象に、「車載モータの世界市場」に関する調査を実施。2016年9月6日、その結果概要を発表した。
同調査における「車載モータ」とは、スタータやオルタネータ、各種補機類から次世代自動車(HEV/EV)に用いられる主機モータまで、全てのモータを対象としている(ただし、カーナビ/オーディオなどに使用されるディスクドライブ用モータなどは除く)。また、市場は車両生産地域をベースとする世界市場とし、対象車両はHEV/EVを含む、全ての乗用車および車両重量3.5t以下の商用車に搭載される車載モータとした。
現在、2020年に向けて世界各国で燃費規制の厳格化が進んでいる。これまで厳しい規制が行われてこなかった米国でも2025年に向けた燃費目標が掲げられ、中国でも同様に厳しい燃費目標が定められている。こうした状況を受け、HEV/EVといった次世代自動車の普及や燃費改善技術の積極的な採用が世界的に進められており、車載モータの新たな需要が大きく広がっている。
2015年の車載モータ世界市場規模は約28億5900万個。これが2020年には約36億3200万個となり、2025年には約44億600万個まで大きく伸長するだろうと、矢野経済研究所は予測する。
車載モータの搭載領域別動向と予測
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