安川電機、「見える化」をコンセプトに掲げる中国の第3工場の操業を開始:サーボモーターなどの需要拡大を見据え
安川電機は、中国の安川電機(瀋陽)において第3工場の操業を開始したと発表した。サーボモーターなどの需要拡大と中国での現地生産に対応する。
安川電機は2018年7月19日、中国の安川電機(瀋陽)において第3工場の操業を開始したと発表した。同年6月29日に竣工(しゅんこう)式を行い、サーボモーターやサーボアンプの中国生産の狙いと新工場の概要について説明を行った。
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中国では、産業構造の高度化や労働力の減少、人件費の高騰などにより、工作機械、製造装置、産業用ロボットなどの需要が増加している。特に、自動化機器の主要部品であるサーボモーターやサーボアンプ、ロボットコントローラーは、今後も需要拡大が見込まれている。
同社は、こうした需要拡大と中国での現地生産に対応するため、新たに第3工場を増設。「見える化」をコンセプトとした第3工場には、最新の生産管理システムを導入し、生産状況をリアルタイムで管理する。これにより、埼玉県入間市のマザー工場と連携したグローバルな生産情報を共有できる。
開発については、これまで施設内の2カ所に分散していた開発機能を第3工場に集約する。開発力の向上と効率化を進め、ニーズに迅速に対応する製品開発に取り組むとしている。
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