複雑な形状に対して流体解析用格子データを高精度に生成できるメッシュジェネレータ:ヴァイナス Pointwise V18
ヴァイナスは、流体解析用メッシュジェネレータの新版「Pointwise V18」の提供を開始した。
ヴァイナスは2016年10月、流体解析用メッシュジェネレータの新版「Pointwise V18」の提供を開始した。複雑な形状に対して、高精度に流体解析用格子データを生成する「非構造ハイブリッドサーフェスメッシュ生成」機能を新たに搭載した。年間ライセンス料は235万円、永久ライセンス料は525万円(いずれも税別)で、初年度に50ライセンスの販売を見込む。
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同機能では、表面の形状に合わせて、4角形と3角形を配置した表面メッシュを自動で生成する。均一な4角形と一部の曲率を調整する3角形で構成することで、流体解析用の格子データを高精度に生成できる。計算対象となる空間に対し、表面格子サイズと境界層の格子密度を設定するだけで、6面体要素を中心に構成する高精度な解析格子を生成できる。
また、同機能とT-REX(境界層ハイブリッドメシュ)を併用すれば、空気や水などの流れが急激に変化する壁面近くの境界層において、プリズムやヘキサなどの要素を生成できる。
CAD向けの機能も強化した。球形や矩形、円筒形、多角柱を生成する「3次元形状ダイレクト生成」機能を搭載し、旧版では10〜20の操作が必要だった3次元形状を1ステップで作成可能にした。3次元形状を解析空間内に配置すれば、外部から独立して内部の格子密度を制御できる。
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