リコーは2016年5月、薄膜ピエゾアクチュエーターを搭載した、産業用インクジェットヘッドを開発したと発表した。薄膜ピエゾアクチュエーターは、電圧を加えると変形する素子の1種。主にインク滴を吐出する機構で使用される。
◎編集部イチ押し関連記事:
» IIoTが実現する製造業の未来とそのメリット
» ガラパゴス化しつつある日本の製造業、つながらない設備機器
» ガラパゴス化しつつある日本の製造業、取り残されるプログラミング言語
» パラダイムシフトの時が来た! IIoT時代の生産設備の保守・管理は劇的に変化する
» トヨタが全面採用を決めた「EtherCAT」とは何か
今回開発された産業用インクジェットヘッドは、原材料の水溶液から固体材料を製造するゾルゲル法を利用して製造したアクチュエーターで駆動する。空中でインク滴を合体させ、ドットサイズを変化させるマルチドロップ制御を可能としている。
また、同社のMEMS(Micro Electro Mechanical System)技術を活用した高集積設計により、320×4列の1280ノズルを搭載。300dpi/列を千鳥配置に構成し、最大600dpiの高精細印刷を可能にした。さらに、インク流路の分離により、1ヘッドで4色のインクを吐出できる。
同社では、自社のプリンティングシステムへ搭載する他、さまざまな産業分野での導入を目指すとしている。
◎併せて読みたいお薦めホワイトペーパー:
» 5分で分かるEtherCAT
» 産業用IoT向け“次世代イーサネット規格”とは?
» 基礎から始める FL-net 入門編
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- デュアルプロテクション機能を搭載したセーフティーレーザースキャナー
IDECは1台で検出距離5m、検出角度270度のエリアをカバーできるセーフティーレーザースキャナー「SE2L形」を発売。 - LTE/3Gモデム内蔵の産業用リモートM2Mゲートウェイ
サイレックス・テクノロジーは、産業用リモートM2Mゲートウェイ「GDR-1150」「GDR-1250」の出荷開始を発表した。 - 空輸コストを約90%削減できるエレ分野向け1液エポキシ系接着剤
スリーエム ジャパンは、「3M スコッチ・ウェルド 構造用接着剤」の新製品「EW2036」の販売を開始した。 - 産業機器間のEtherCAT接続を可能にするマイコン/開発キット
アールエスコンポーネンツは、Infineon TechnologiesのEtherCAT機能を搭載したARM Cortex-Mベースのマイコン/開発キット「XMC4800」シリーズの取り扱いを開始した。