いわゆる「重要インフラ」と呼ばれるようなエリアや、製造業における工場などのエリアがこれまで安全とされていた理由は、おそらく「簡単にはアクセスできないから」だったのではないかと思います。物理的にも区画が分けられ、同じ組織であっても限られた人員しか立ち入ることができず、しかもその中にあるシステムは本当に専門性の高い知識が必要――これであれば、構造そのものが安全性を担保しているため、エンジニアは可用性と信頼性、保守性に注力できました。
「止まらない」こと、「安全である」ことに注力していた時代が終わったわけではありませんが、止まるかもしれない、安全が脅かされるかもしれないという原因の一つに「サイバー」が加わったと考えるべきです。そこではとある、新たに加えられた小さな製品が“弱点”になっているかもしれません。
2020年10月、セキュリティベンダーのトレンドマイクロが発表したのは、そんな弱点に関するお話でした。同社が実証実験により明らかにしたのは、情報系ネットワークと産業用ネットワークの間に置かれ、それぞれの通信プロトコルを翻訳し、接続する「産業用IoTゲートウェイ」に関するリスクでした。
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