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電子カルテ解析を機械学習で、糖尿病治療の90日後の効果を高精度に予測日立製作所

日立製作所は、糖尿病患者の電子カルテデータを機械学習で解析することで、糖尿病治療薬の効果を予測し、比較する技術を開発した。この技術により、患者にとって最も治療効果が高いと考えられる薬の選定を支援できる。

» 2017年12月13日 12時00分 公開

 日立製作所は2017年11月6日、糖尿病患者の電子カルテデータを機械学習で解析することで、糖尿病治療薬の効果を予測し、比較する技術を開発したと発表した。


 同社が解析したのは、米国のユタ大学が有する約9000症例の糖尿病患者の電子カルテデータ。そのうちの約6800症例について、薬の種類や量、投与期間、体重、検査値の推移などを時系列的に解析した。そこで得られた情報を機械学習技術を用いて分析し、糖尿病の指標であるHbA1c値を低減できる確率を患者ごと、薬の種類ごとに予測できるモデルを構築した。

 糖尿病の治療において、アメリカでは投薬から90日後を標準的な通院間隔としている。今回開発した技術を、ユタ大学の残りの約2200症例に適用したところ、90日後の治療結果を高精度に予測できた。

 投薬後の治療結果を薬ごとに予測・比較できる開発技術を用いることで、患者にとって最も治療効果が高いと考えられる薬の選定を支援できる。

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