ルネサス エレクトロニクスは、ウェアラブル機器や補聴器などの小電力アプリケーション向けに、ワイヤレス充電システムソリューションを開発した。受電IC「RAA457100」と送電IC「RAA458100」で構成される。
ルネサス エレクトロニクスは2016年9月26日、ウェアラブル機器や補聴器などの小電力アプリケーション向けに、ワイヤレス充電システムソリューションを開発したと発表した。受電IC「RAA457100」と送電IC「RAA458100」で構成され、電力を非接触で送受電できるため、防水・防塵(じん)などのニーズに対応する。同年11月よりサンプル出荷を開始する予定だ。
受電ICは、同期整流回路やリチウムイオン2次電池を充電する充電制御回路を搭載。他に、リチウムイオン2次電池に対する保護機能、モニター用12ビットADコンバータを内蔵した。システム電源には、負荷1mA程度の軽負荷動作時に85%の高効率性能を備えたDC/DCコンバータを内蔵。ワイヤレス充電に必要な機能に加え、電池放電時に必要な機能も1チップに集積した。
また、送電ICは、ワイヤレス送電に必要なブリッジ駆動回路や送電電力制御回路を集積するほか、ブリッジ回路過電流保護機能、2系統の外部過熱保護機能を搭載している。電源電圧を5V単一とすることで、モバイルバッテリーなどからの電源供給も可能にした。同社のパワーMOSFET「μPA2690T1R」と組み合わせて使用すれば、送電電力に応じてハーフブリッジ/フルブリッジの回路構成が選択できる。
パッケージは、RAA457100が3.22×2.77mmのWLBGA、RAA458100が5.0×5.0mmのUQFNで提供される。いずれもI2Cインタフェースを備え、同社のマイコンと接続することで、各種設定の読み出しやワイヤレス充電制御設定の書き込みなどが可能になる。
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