キーサイト・テクノロジーは、リアルタイムオシロスコープ用のクロストーク解析アプリケーション「N8833A」「N8833B」を発表。クロストークを検出して定量化する他、どのアグレッサがクロストークの主要因かなどを特定できる。
キーサイト・テクノロジーは2016年2月、リアルタイムオシロスコープ用のクロストーク解析アプリケーション「N8833A」「N8833B」を発売した。クロストークを検出して定量化するほか、どのアグレッサがクロストークの主要因かを特定できるという。
N8833A/N8833Bは、追加のシミュレーション入力とファイルを使用せず、最大4つの信号(アグレッサ/ビクティム)を同時に解析できる。ビクティム波形からクロストークを除去した場合の波形をエミュレーションし、元の波形と比較して改善効果を確認することも可能。リアルタイムアイダイアグラム、ジッター解析など、他のオシロスコープ解析ツールを併用すれば、クロストーク改善効果を直接定量化できる。
さらに、クロストークを除去するように基板デザインを改良した場合には、どの程度の信号品質改善やマージンが得られるのかを観測できる。必要な電気仕様を満たさない信号の場合には、クロストークを除去した際に仕様を満たすかを確認することも可能である。これらの情報は、基板設計のデザイン方針の決定に役立つとする。
N8833A/N8833Bは、伝送ライン間の近端クロストーク(NEXT)/遠端クロストーク(FEXT)に加え、電源起因の誘起ジッター(PSIJ)やノイズ、同時スイッチングなどのクロストーク解析にも対応している。クロストーク除去後のエミュレーション波形には、E2688A SDAアイダイアグラム解析、N5400A EZJIT Plusジッター解析ソフトウェア、N5465A InfiniiSimディエンベディングツール、N5461Aシリアルデータイコライゼーションソフトウェアなどのオシロスコープツールを使用できる。
予定価格は、固定ライセンスが98万2800円、フローティングライセンスが147万4200円(いずれも税別)。ダウンロードは2016年3月16日からで、ソフトウェアバージョン 5.60以降のInfiniiumオシロスコープ全シリーズに対応している。
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