大原雄介のエレ・組み込みプレイバック
停滞するIntel、差を縮めるAMD(3/4 ページ)
ちなみにIntelはこのDCGの営業利益および営業利益率の低下について
- リーダーシップ製品への投資による営業費用の増加 -1185M$
- 10nm SuperFin製品のミックス増加による製品原価の上昇 -840M$
- Intel 4の立ち上げに関連した期間費用の増加 -685M$
- プラットフォーム収益の粗利低下 -435M$
- 14nmプロセス製品のフェーズアウトに伴う費用の増加 -250M$
- エンジニアリングサンプル製造増加に伴う費用の増加 -160M$
- 関連製品の利益率低下 -155M$
- その他 -9M$
- 引当金処理に関連した損益 +145M$
と説明している(数字は2020年度の営業利益との差)。10nm SuperFin製品は現在出荷中のIce Lakeの事だと思われるが、これの投入が遅れたのは確かに大きなハンデになっていたのは事実だ。ただこれをばん回できる可能性があるSapphire Rapidsや、その次のGranite Rapidsは、恐らくさらに製造原価が上がるIntel 7ではこのばん回は難しい、という事になる。もちろんSappire RapidsでAMDのEPYCを市場から駆逐できれば一番の減収要因である「リーダーシップ製品への投資による営業費用の増加」を減らすことができるだろうが、既にMilan-Xに加えて次世代製品であるGenoaのサンプル出荷を2021年からスタートしているAMDを駆逐するのは容易ではなく、この減収をカバーするのは大変だろうと思われる。
まだ2022年にどうなるか? という話をするには時期尚早ではあるのだが、2022年1月26日にAMDはXilinxの買収に関する認可を中国の規制当局から取得。これを受けて第1四半期中の買収をSECに表明しており、今年のAMDの決算にはXilinxの分が加味されることになる。このXilinxの売り上げは、Intelで言えばPSG(Programmable Solution Group)にあたる訳だが、そのPSGの決算はTable 8の様になっている。売り上げは2021年度の売り上げは20億ドルほどで、営業利益率は15.4%ほど。対するXilinxであるが、同社は4月決算という事もあって現時点で2021年度はQ3までの数字しか出ていない。ということでTable 9は2021年Q3までの決算の数字であるが、PSGよりも9億ドルほど余分に売り上げ、営業利益は倍を超える7億ドルあまり、営業利益率も26.2%と高めである。取りあえずQ3までという事を無視してこれをAMDの決算に加味すると、売り上げはほぼ200億ドル、粗利率51.3%、営業利益率20.3%になり、ついにIntelとの差は4倍程度にまで縮まる事になる。
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これを読めばここ1カ月のエレクトロニクス/組み込み業界の動きが分かる連載。注目すべき市場動向と注目すべき製品を取り上げます。
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