大原雄介のエレ・組み込みプレイバック
激しさ増す“x86 vs Arm”の戦い、そしてArmを猛追するRISC-V 2019年動向予測(2/2 ページ)
サーバ向けに本格的に進出するArm
この記事で、“Armがサーバ向けに弾みをつけそう”と書いたわけであるが、2018年10月に「Neoverse」という新しいブランドと、このNeoverseを構成するさまざまなIPを一挙明らかにした。この10月の時点では明らかにされなかったが、11月に開催されたAmazonの「re:Invent」でAmazon傘下のAnnapurna LabsがこのNeoverseをベースにしたCPU「Graviton」を開発し、AWSがこれをEC2に組み込むと発表している。
2019年に入ってからも、Huawei Technologiesが自社サーバ向けに「Kunpeng 920」を発表したが、これもNeoverseベースとなる。
Armは、オンプレミスサーバに関しては取りあえず後回し(こちらは何しろx86の牙城であって、Armが入るのは大変に障壁が高い)にして、アーキテクチャを選ばないクラウドとコミュニケーション向けをNeoverseで本格的に攻略するつもりであり、2019年はさまざまな場所で“x86 vs Arm”の戦いが見られそうである。
Armを猛追するRISC-V
そんなわけでx86のマーケットを猛然と責めつつあるArmであるが、一方で足元をRISC-Vに次第に浸食されつつある。2018年4月の時点でも結構弾みがついていたRISC-Vであるが、その後、Microsemiはリアルタイム向けのSoCアーキテクチャを発表したり、UltraSoCは任意のRISC-VでISO 26262 ASIL-Dの実現に必要なLockStep動作を行うためのモニターを発表したり、2019年に入ってAndes TechnologyがRISC-Vに対応したIDEを無償公開したりと、その勢いはさらに増している感じである。変わったところでは、2019年1月4日にRaspberry Pi財団がRISC-V Foundationへの加盟を明らかにしている。
なぜRISC-Vが支持されるのか? に関する筆者なりの分析は、OpenMIPSのニュースに絡めて簡単に説明したが、このままだと今後はベンダーの独自アーキテクチャのプロセッサ(例えば、ルネサス エレクトロニクスのRXシリーズなど)が、RISC-Vにくら替えする可能性も出てくるのではないかと筆者は考えている。2019年にRISC-V陣営がどこまで広がるのかも興味あるところだ。
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大原雄介のエレ・組み込みプレイバック
これを読めばここ1カ月のエレクトロニクス/組み込み業界の動きが分かる連載。注目すべき市場動向と注目すべき製品を取り上げます。
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