製造現場でこそ使いたい! Fusion 360の魅力(5)
いざ「Fusion 360」の現場導入! 機能を使いこなすために心得ておきたいこと(1/2 ページ)
個人ユーザーを中心に人気を集めるオートデスクのクラウドベース3D CAD「Fusion 360」。ホビーユースだけではなく、本格的な設計業務でも活用できるというが、果たして本当なのか? “ママさん設計者”として活動する筆者が、現場目線でFusion 360の有効性や活用メリットを探る。連載第5回では、Fusion 360の現場導入の際に心得ておきたいこと、ルール作りの必要性について解説する。
連載第1回の概要説明から前回(第4回)までの機能紹介で、「Fusion 360」の独自性と製造現場への導入メリットについて、おおむねご理解頂けたかと思います。今回は、現場にFusion 360を導入するに当たって心得ておきたい事柄と、ルール作りの必要性について述べます。
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まず、筆者自身が得た実際のFusion 360の使用感を基に、現場での運用の際、特に共通認識として把握、検討しておきたい項目を3つ挙げてみました。
- クラウドベース特有の仕様を理解する
- ファイル共有方法のルール作り
- 公差表現に配慮した、現場で使える3Dデータの共有
以降、これらを順に説明していきます。
1.クラウドベース特有の仕様を理解する
クラウドベースのソフトウェアであるFusion 360は、作業したデータが自動的にクラウドへ保存されるため、基本的にインターネット接続された状態で使用することが好ましいです。Fusion 360自体はオフライン環境でも使用できますが、インターネット接続がないとクラウドとの通信ができないため、一部の操作や機能で制限が生じます。
Fusion 360の導入前に、現場のインターネット環境を確認しておきます。作業PCが、有線LANでインターネット接続されていれば通信は比較的安定しますが、無線LAN環境下で使用する場合は、他の無線機器との電波干渉などをチェックし、安定した通信環境を整備するよう心掛けましょう。
Fusion 360を起動した際、操作画面右上(赤矢印部分)の時計マークに赤い点が表示されていたら、それが「オフライン」のサインです。時計マークをクリックしてジョブステータスを表示すると、「オフラインで作業中です」というメッセージが表示されます。
めったに起きることではありませんが、現場のインターネット環境にトラブルが起きていなくても、Fusion 360側のメンテナンスや予期せぬ障害発生時に、一時的にオフライン状態になることもあります。
オフライン作業時のデータパネルでは、一部のファイルがグレーアウト表示になって開けなくなっています(赤いバツ印のファイル)。それ以外のファイルは、「オフラインキャッシュ」に入っているファイルです。これはオフライン時でも作業を続行できます。
いつ何時インターネット接続が切れても支障が出ないよう、必要に応じてファイルを「オフラインキャッシュ」に追加しておくとよいでしょう。オフライン作業で行った編集や保存は、オンライン状態になったところで自動的にアップロードされ、データパネルに反映されます。
ジョブステータス内の[オンラインで作業する]ボタンをスライドすると「オフライン状態」になります。このように、インターネット接続の有無にかかわらず、オンライン作業とオフライン作業は任意で切り替えできるので、現場では「原則として、オンライン状態を維持して作業する」といったルールを決めておく方がよいかも知れません。
2.ファイル共有方法のルール作り
Fusion 360では、ファイルの「パブリックリンク(URL)」を共有してダウンロードを許可することで、リンクを受け取ったユーザーは、Webブラウザ上でのファイル閲覧とファイルダウンロードを実行できます。また、ダウンロードしたファイルは3Dデータとして自由に編集できます(この際、元のファイルは一切影響を受けません)。
必要なときに、必要な情報だけを、必要な人と共有する方法としては、これがベストです。一時的に他者(他社)とファイルを共有したい場合は、この方法がオススメです。
クラウドベースの利点を生かし、社内/社外のメンバーを集めて「共有プロジェクト」を作成し、その中で開発の共同作業を行うこともできます。
共有プロジェクトは、主催者がメンバーを招待する他、主催者の承認を得て、メンバーがさらに新規メンバーを招待することもできます。プロジェクトに招待されたメンバーは主催者と同レベルのアクセス権を持つことになり、ファイルの編集や移動、コピー、削除などの操作が可能となります。これは、複数の人が合鍵を持って1つの部屋を利用するのと同じような理屈ですから、「機密性の高いファイルは共有プロジェクトに置かない」「他のプロジェクトへのファイル移動は厳禁」といったルールを定めて、周知徹底する必要があります。
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製造現場でこそ使いたい! Fusion 360の魅力
個人ユーザーを中心に人気を集めるオートデスクのクラウドベース3D CAD「Fusion 360」。ホビーユースだけではなく、本格的な設計業務でも活用できるというが、果たして本当なのか? “ママさん設計者”として活動する筆者が、現場目線でFusion 360の有効性や活用メリットを探る。
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