物流ロボットシステム
AI搭載ロボットによる次世代型物流倉庫――歩行作業を大幅軽減し、省人化を実現(2/3 ページ)
AI機能搭載の無人搬送ロボット「EVE」とは?
アッカ・インターナショナルのピッキングエリアで稼働する30台のロボットは、主にアパレル関連で使用されているEVE500。ピッキング業務では、床面に設置されたQRコードによって現在位置の座標を認識し、システムによって指示された場所へ移動し、該当のピッキングラックを床から2cmほど持ち上げて作業員の待つワーキングステーションまで運ぶ。ロボットとシステムとの通信はWi-Fiが用いられている。
床面だけではなく、ピッキングラックの底面にもQRコードがあり、EVE500の上下に設置されたカメラによってコードを読み込んでいる。ピッキングラックを持ち上げたロボットは、ワーキングステーションの前に最大8台まで待機でき、作業者の待ち時間が発生しないようコントロールされている。
前面に赤外線センサーを搭載し、システムマップに登録がない障害物などを検知して、衝突前に停止することが可能(障害物がなくなるとまた動き出す)。万一、ロボット本体にモノなどが接触した場合は緊急停止する仕様になっている。さらに、倉庫の火災報知器との連動も実現しており、火災発生時は、事前登録した避難経路や防火シャッターをふさがないよう全てのロボットが問題のない位置まで移動してから停止する。
30分の充電で10時間稼働する。本体に接触型の充電ポートを備えており、お掃除ロボットのように自ら充電器まで移動して充電を開始する。
仮に30台のうち1台のロボットが故障しても、残りのロボットにタスクを割り当てることで問題なく業務を継続することが可能。一般的な装置や機器の場合、壊れたら作業が停止してしまうこともあるが、複数ロボット(群ロボット)を一元管理したシステムのおかげでこうした事態を防ぐことができる。また、修理から戻ってきたロボットは床面のQRコードの上に置き、再起動することでシステムと再接続し、業務に戻すことが可能だ。
ちなみに、ギークプラスではアッカ・インターナショナルが導入した「ピッキングシステム」に加え、工程間のモノのやりとり(移動)を支援する「ムービングシステム」、モノの仕分けを助ける「ソーティングシステム」の3つのシステムをラインアップ。そして、それらに対応するロボットとしてEVEシリーズを展開する。
EVEシリーズは、アッカ・インターナショナルが導入したEVE500の他、最大積載荷重1000kgの「EVE1000」、同800kgの「EVE800」、同100kgの「EVE100」、同10kgの「EVE10」をそろえる。
ギークプラスが本社を置く中国では、アリババグループにも採用され、現在約4000台、40社以上の導入実績を誇る。また、日本でもアッカ・インターナショナルの他、アルペングループにも採用され、現在は自動車メーカーからの引き合いもあり、導入準備を進めている最中だという。
◎併せて読みたいお薦めホワイトペーパー:
» 政府「ロボット新戦略」を読み解く【前編】
» 政府「ロボット新戦略」を読み解く【後編】
» いまさら聞けない「サービスロボット」基礎
» ロボットデザイナーが考える人型ロボットの条件
» 【実態調査】ロボットによる接客は受け入れられているのか?
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
特集(FA)
この記事の著者
新着ホワイトペーパー PR
-
製品資料
[株式会社 Green AI] 自動車業界には好機 脱炭素×コスト削減×現場改善を実現するエネルギー戦略 -
製品資料
[株式会社 Green AI] 脱炭素投資をすぐ回収したい 自動車業界にも有効なCO2削減アプローチ -
市場調査・トレンド
[スマートジャパン編集部] 「ペロブスカイト太陽電池」の普及戦略が公表 政府が目指すコスト・導入量のロードマップを解説 -
市場調査・トレンド
[スマートジャパン編集部] 導入が加速する再エネ・系統向け蓄電システム コスト・収益性の現状分析 -
技術文書・技術解説
[スマートジャパン編集部] いまさら聞けない「ペロブスカイト太陽電池」の基礎知識と政策動向
関連記事
こんなメディアも見られています
TechFactoryに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
特集
- マテリアルズ・インフォマティクスの動向調査
- 研究・開発職のデジタル活用調査
- 設計・解析業務におけるAI活用
- 3Dプリンタ利用動向調査
- CAD利用動向調査
- つながる工場の現状と課題
- 製造業におけるAI開発および活用の実態
- 設計・製造現場における品質管理
ホワイトペーパーランキング PR
-
1
CAE解析をAIエージェントに任せてみた 人は何を担うのか
-
2
高度な半導体/電子デバイスの非破壊不良解析を支える「3D X線技術」に迫る
-
3
「ロボットアーキテクチャ」実態調査2026年版:現在の課題と優先事項を解説
-
4
EE Times Japan×EDN Japan 統合電子版:製造現場にフィジカルAIをどう実装するか――電子版2026年9月号
-
5
スマート工場動向調査2026
-
6
「見て覚えろ」が通じない時代 製造業の保全技術はどのように継承すればよい?
-
7
動き出したファナックの「フィジカルAI」
-
8
【読者調査結果】製造業の脱炭素動向調査2026
-
9
はじめての化学工学まとめ(Part1)
-
10
QC活動の形骸化はどう防ぐ? 実効性のある業務へ転換する3つの解消策とは
TechFactory SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
TechFactoryをフォロー