設計者CAEは普通の解析と何が違う?(8)
設計者CAEの“What”と“How”――そもそも構造解析で何がしたいのか?(2/2 ページ)
構造解析ツールとは
構造解析ツールは、図4のような仕組みで構成されています。筆者が使用する「SOLIDWORKS Simulation」「FJKSWAD」も同様です。先ほど紹介した材料特性設定はプリ処理部の機能となります。解析の良しあしの方向性は、このプリ処理部で決まります。そもそも、形状定義や諸条件の設定はこのプリ処理部にしかありません。
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(1)材料特性
既知の値として定義できる材料特性は、材料ライブラリからの選択を間違えることがなければ心配ありませんが、ライブラリにない材料を設定する場合に、単位系を誤ってしまう可能性があります。文献やWebで材料特性を調べた場合、必ずしも同じ単位系で示されているとは限らず、異なった単位系で表示されていることが多くあります。
このような場合、構造解析ツールの持つ単位系に正しく変換する必要があります。また、ハイエンドの構造解析ツールの中には、親切に単位系を表示してくれないものも存在します。これはモデルそのもののデータがどのような単位系で表示されているのか、どのような単位系で解析結果を求めたいのかという考えに基づき、設定が必要となりますので注意してください。
(2)境界条件
解析モデルの固定方法、拘束条件からも得られる解析結果は異なります。
完全固定の最大変位が、2.493×e-03[mm]であるのに対し、スライド可能(※ただしモデルに対称拘束を付けてモデルの移動を抑制)な場合は、5.798×e-3[mm]と結果が異なります。
さらに、メッシュサイズを変更した場合はどうでしょうか。
メッシュサイズの設定により、解析によって得られたその最大変位量は、メッシュサイズ40mm:5.768×e-03[mm]→メッシュサイズ20mm:5.798×e-03[mm]→メッシュサイズ10mm:5.768×e-03[mm]と、変化していることが分かります。
その他にも、形状データの微小なフィレット(R)の有無や、そこに設定するメッシュサイズなどによっても解析結果は異なります。筆者は「このメッシュの重要性は非常に高い」と考えております。
さて、構造解析ツールの仕組みの一部について説明しましたが、最後に「そもそも構造解析の目的とは何か?」についてまとめます。
構造解析の目的は、応力の正しい評価である
次回は「What(何を解析したいのか)」「How(どのような方法で、どのような手順で解析するのか)」における解析ツールの連携について、解析のシナリオとしてお話すると同時に、荷重、応力についても解説します。お楽しみに! (次回に続く)
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設計者CAEは普通の解析と何が違う?
「設計者CAE」という言葉が設計現場で聞かれるようになって久しいですが、3D CAD推進とともにきちんと設計者CAEに取り組んでいる企業もあれば、まだ途上あるいは全く着手していないという企業もあるかと思います。本連載では、設計者CAEがもたらすメリットや実際に導入していく上での注意点を、現場目線でご紹介します。◎こんなキーワードに興味のある方にオススメ:[CAE][設計者CAE][3Dデータ][3D推進][3次元設計][設計品質向上][ツール導入]
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