ソリッドワークス・ジャパン SOLIDWORKS 2018
3次元資産の活用をより強化した「SOLIDWORKS」、CAMやデータ管理の新製品も登場(1/2 ページ)
ソリッドワークス・ジャパンは、3次元設計開発ソリューション「SOLIDWORKS」の最新版「SOLIDWORKS 2018」に関する記者説明会を開催した。SOLIDWORKS 2018では、3次元資産の活用をより強化する機能拡張が行われた他、新製品「SOLIDWORKS CAM」や「SOLIDWORKS Manage」に関するアナウンスも行われた。
ソリッドワークス・ジャパンは2017年10月13日、3次元設計開発ソリューション「SOLIDWORKS」の最新バージョン「SOLIDWORKS 2018」の国内販売を同年11月1日から開始すると発表した。
同社は、1995年に最初のバージョンである「SolidWorks 95」をリリースして以来、ユーザー視点に立った“使い勝手の向上”を追い求めてきた(関連記事:“派手さ”はないが本来の設計業務で輝きを放つ、堅実派3D CAD「SOLIDWORKS」)。その理念は今も変わらず、ユーザーの声に耳を傾け、設計現場で役立つ機能強化を中心にバージョンアップを遂げており、昨年(2016年)約400万だったユーザー数を、2017年は一気に510万ユーザーにまで増やしたという。また、売り上げも好調とのことで、ダッソー・システムズ全体の20%強を占めるまでになり、前年比で2桁成長を遂げているそうだ。
今回発表のSOLIDWORKS 2018では、「モノづくり全体を支える数々の新機能を実装した」(同社)とし、設計部門以外とのやりとりに役立つ機能などをバランスよく強化しているという。
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ミッドレンジ3D CAD「SOLIDWORKS」――その歴史と特長
TechFactory編集部が製品担当者にインタビューを実施し、その内容をまとめた「商用3D CADカタログ 2017年版」。今回はミッドレンジ3D CADとして製造分野を中心に幅広く利用されている「SOLIDWORKS」を取り上げ、その歴史や特長を紹介する。
SOLIDWORKSは毎年多くのユーザーの声を反映して機能強化および改善を図っており、非常に膨大な数のアップデートが行われている。今回のSOLIDWORKS 2018では423のプロジェクト、276の機能強化を果たしているという。同日行われた記者発表では、その中から「(1)モノづくりの革新と継承を両立する新たなフロー」「(2)設計者の負荷を軽減する機能強化と新ツール」「(3)あらゆるシーンで活用するための機能拡張」の3つのトピックに関する機能強化および今回初披露となる新製品を紹介した。
モノづくりの革新と継承を両立する新たなフロー
まず、(1)モノづくりの革新と継承を両立する新たなフローに関する新機能/機能強化ポイントの1つが、「SOLIDWORKS MBD 2018」である。現在、製造工程において2次元図面を求められるケースが多く見受けられるが、効率化の観点などから図面の代わりに3Dモデルそのものに、寸法、公差、材料、BOM、注記、表面仕上げといった製品情報(PMI)を付加していこうという流れがある。
「ここ数年、SOLIDWORKS MBDを訴求し、顧客のフィードバックなども受けてきたが、2017年に入ってから『今後、3次元図面の運用を予定している』という企業が急増している。これから2~3年のうちに3次元図面の活用は大きく見直されていくだろう」(同社)。その背景として、3D単独図のガイドラインの整備や各CADベンダーによる3次元図面周りの機能強化、そして製品開発現場で3Dモデル(3次元図面)を有効活用していこうという機運が、これまで以上に高まってきていることが考えられるという。SOLIDWORKS MBD 2018では多くの機能強化がなされており、「NX」「Creo」、そして中間フォーマット「STEP AP242」のPMIを含めたインポートが行えるようになったという。
また、SOLIDWORKSが高く評価されている理由の1つに、同じ3Dデータを設計から解析まで活用でき、共有が行え、製造工程へとデータを引き渡せる点が挙げられるという。「今回の新バージョンによる機能強化は、PMIを含めた3Dモデルの共有をより強化するものである。設計部門の中だけではなく他部門、例えば、設計検証やデータ管理、加工パスの生成や製造、検査表の作成や検査などに活用できる。同じデータで修正が行えるので手戻りを削減し、やり直し作業のムダを圧縮できるで、その浮いた時間を新しいことへのチャレンジと既存業務の効率化の両立に役立ててほしい」(同社)。
新製品「SOLIDWORKS CAM」登場
そして新製品として、2軸加工をメインとしたNCデータ作成の自動化を促進させるナレッジCAMとして「SOLIDWORKS CAM」がSOLIDWORKS 2018から追加された。「CAMの世界は歴史が長く、SOLIDWORKS CAMは後発に分類されるが、同じデータを効率良く扱えるという観点から、まずは2軸加工の効率化を中心に活用してほしい」(同社)。
SOLIDWORKS CAMの特長の1つに、形状の自動認識とナレッジの蓄積が挙げられる。SOLIDWORKSの内部エンジンは「CAMWorks」と同じものを使用しており、高度な形状認識を実現。SOLIDWORKSのデータだけではなく、他社CADデータをインポートしたものに対しても同じ精度の形状認識を行い、加工パスを効率良く出すことができる。また、一度設定した加工条件などをナレッジとして蓄積し、再度同じようなケースが発生した場合に、以前の設定内容を提示してくれる。また、PMIのデータを直接読み込んで、加工精度を考慮しながら加工パスを設定する機能も有している。SOLIDWORKS CAD製品のサブスクリプションサービス(保守)契約を結んでいるユーザーに対して「SOLIDWORKS CAM Standard版」を無償で提供するという(製品単体およびProfessional版の価格は以下の通りである)。
さらに、PMIの連想性をさらに高めた「SOLIDWORKS Inspection 2018」では、SOLIDWORKS CADのアドインとして動作するものと、スタンドアロンとして動作するものがある。CAD上で動くアドイン版としては、これまで2次元図面から検査レポートを作成する機能しかなかったが、3Dモデル上で直接検査用のバルーンを振って、検査レポートをダイレクトに出す機能が新たに実装された。品質検査部門の担当者は2次元図面の完成を待たずに、3次元図面ができた段階で検査レポートを作成できるというメリットがある。一方のスタンドアロン版では他社CADデータを直接読み込めるようになり、品質検査部門の担当者にとっても、SOLIDWORKS Inspectionの利用価値が上がるだろうという。「このようにSOLIDWORKSでは、上流から下流までの多くの業務を支援する製品群を取りそろえており、単に3次元形状のデータだけを引き渡すのではなく、PMIを含め、それを直接読み取りながら運用できるという点で、製造プロセス全体の効率化に大きく貢献できるようになった」(同社)。
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