NEDO/慶應義塾大学 General Purpose Arm
腐ったミカンもつぶさずにつかめる「リアルハプティクス技術」搭載双腕ロボット(3/4 ページ)
記者会見では、マスター側/スレーブ側それぞれに棒が付いた簡易的なシステムを使い、リアルハプティクス技術を実際に体験できた。感覚的なことなので言葉で説明するのは難しいが、物理的にはつながっていない2つの棒が、まるでつながっているかのように感じられるのは不思議な感覚だった。
この方法のメリットの1つは、高価な力センサーが不要であることだ。位置が分かればよいため、エンコーダーやポテンショメーターがあればいい。多くの関節を持つシステム全体で見れば、大幅なコストダウンが可能になるだろう。
腐ったミカンをつかめるロボットも
既に実用化も進めており、大学発ベンチャーとして、モーションリブを設立。リアルハプティクス技術を搭載した2cm角のICチップ「ABC-CORE」を開発し、協力企業に対して先行提供を開始している。
農業用の選果および選別システムを販売しているシブヤ精機はそのうちの1社だ。同社はリアルハプティクス技術を活用し、軟弱な果物でもつかむことができるロボットハンドシステムを開発した。同社は、これを腐ったミカンの除去に利用。衛生的な選果ラインの維持と、選果作業の省人化/自動化を実現する。
腐敗が進んだ果物だと、従来の吸着方式や吸引方式では、皮だけ剥がれてしまうなどして、うまく持つことができなかった。しかしリアルハプティクス技術を搭載したロボットハンドであれば、人間のように柔らかく確実につかむことができる。今後、桃などの高価でデリケートな果物への応用も検討しているという。
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