イノベーション量産化技術開発
パナソニック、次の百年の計「ヨコパナ」でイノベーションを量産化(2/2 ページ)
クロスバリューイノベーションを量産化する技術
ヨコパナに必要なテクノロジープラットフォームとして、今回発表されたのが「Panasonic Digital Platform」である。これはヨコパナによるクロスバリューイノベーションの量産化を実現するのに必要な3要素のうちの、テクノロジーのための枠組みである。
Panasonic Digital Platformは、個々の製品サービスなどで利用されるクラウド基盤「Panasonic Cloud Platform」と、住宅、家電、自動車といった各産業向けに最適化されたAPI群「Panasonic APIs」で構成される。
このうち、Panasonic Cloud Platformは2013年から社内で展開されており、つなげてデータをとにかく集める「IoT接続フェーズ」として、少しずつ草の根的に使いたいカンパニーや事業部が自主的に使用する形で浸透。今日では16の事業部が利用し、21のサービスがローンチされ、世界100カ国で180万台の機器が接続されているという。また、現在108のAPIを提供しており、APIのコール数は月間10億にもなるとしている。
タテの軸で展開してきた製品に関するサービスが、Panasonic Cloud Platformという共通基盤上で提供されることで、サービスごとに収集されたデータを掛け合わせて分析するといったことも容易に行えるようになる。これを「ヨコパナ分析フェーズ」と呼び、これまで9サービスで掛け合わせによるデータ分析を行っており、住空間のIoTログは75億件も蓄積されているという。
馬場氏は「今後、Panasonic Digital Platformを全社の技術基盤として使っていく。まずは単一の製品関連サービスを増やしていき、集まってきたデータをヨコで分析することで新しい発見をして、それを価値に変換するために、ビジネスモデルを作り替えていく。ただし思考のステップとしては、逆算で未来から発想して、個別の製品やクラウドサービス、IoTに必要なものは何か? という問い掛けも同時に行っていかなければならない」と、クロスバリューイノベーションの進め方について説明した。
最後に、馬場氏は「価値からの逆算」のアプローチで、クロスバリューイノベーションに取り組む事例として、シリコンバレーで行っている「HomeX」プロジェクトについて紹介した。
HomeXは、未来の住空間環境の在り方を考え、そこに必要となる製品やサービスを検討し、スタートアップ的なアプローチでスピーディーにアイデアを具現化していくプロジェクトである。「白物/黒物家電、住宅設備、住宅など、住空間に関する製品やサービスを全て持ち合わせている企業は世界的に見てもそうはいない。これらをヨコパナのアプローチ前提でゼロベースから再考し、全て再設計して、全く新しい住空間スタイルを提供していこうというのがHomeXプロジェクトである」(馬場氏)。
HomeXプロジェクトでの展開については、何年何月何日に、何らかの新しい製品サービスを提供するという従来の方式ではなく、まず作ってみて、実際に体験してもらって、その結果をさらにフィードバックして、ブラッシュアップを繰り返していくアプローチをとるとしている。
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