富士通 FUJITSU Manufacturing Industry Solution VPS
生産現場の工程と一体化できるデジタル生産準備ツール、IoT化の促進にも貢献
富士通は、デジタルプロセスが開発したデジタル生産準備ツール「FUJITSU Manufacturing Industry Solution VPS」の新バージョンの販売を開始する。
富士通は2017年5月30日、デジタルプロセスが開発したデジタル生産準備ツール「FUJITSU Manufacturing Industry Solution VPS(Virtual Product and Process Simulator)」(以下、VPS)の新バージョンの販売を、同年6月1日から開始すると発表した。
VPSは、CADで設計した製品の3Dモデルデータを活用し、製品組み立て時の工程検討、製造ラインのレイアウト検討、製造用ドキュメント作成、生産設備の制御ソフトウェア検証といった、生産準備に必要となる業務をカバーし、スムーズな量産立ち上げを支援するパッケージソフトウェアである。
新バージョンでは、設計変更や現場カイゼンにより、常に変化する組み立て工程情報を正確かつ短時間に作成、最新化するために、組み立て動画作成機能と設計変更対応機能の強化を図った。また、VPSで作成された組み立て手順や工程フローなどを生産現場で活用するための「製造指示Viewer」も提供。製造指示Viewerと、ピッキングシステムや使用する工具などを連携させることで、作業実績情報の収集も行えるという。
常に変化する組み立て工程情報をタイムリーに更新
今回、生産で使われる技術文書(作業指示書など)に利用する動画や静止画を作成するために、分かりやすい視点に自動的に切り替える機能や、工程情報を注記として一括自動挿入する機能を追加した。さらに、設計変更対応機能に差分形状表示や色分け機能を追加したことで、組み立て工程情報を正確かつ短時間に作成することが可能となり、組み立て工程情報の最新化が常に行えるようになった。
また、多種多様な製品仕様に対して、全ての仕様に含まれる部品および工程情報を形状情報とともに1つのVPSファイルに集約して、製品仕様ごとに工程情報の表示や出力、組み立て動画の再生などを切り替えることが可能な機能を追加。共通する部品や工程に変更が発生した場合でも、仕様別の全てのVPSファイルを修正する必要がなくなり、データ管理が容易に行えるようになったという。
さらに新バージョンでは、製品構成や組み立て手順が大筋確立している製品に対し、BOM(Bill of materials)情報を基に組み立て工程情報を作り込むことができるBOM-CAD割当機能が追加されている。この機能により、BOMシステムで管理される部品、構成情報と、CADの形状情報を組み合わせ、組み立て工程情報を作成することができ、部分的な改善が行われた場合などでも、速やかな組み立て工程情報の作り込みが行える。
製造指示Viewerでは、VPSで作成した組み立て手順の動画や工程フロー情報などの組み立て工程情報を生産現場で閲覧できる。従来の紙の作業指示書とは異なり、ディスプレイ上の動画により分かりやすく作業指示が行えるため、不慣れな作業者でも効率的かつ正確に組み立て作業を行うことができるという。さらに、製造指示Viewerはカスタマイズにより、工具やピッキングシステムからセンシングした作業実績情報をMES(Manufacturing Execution System)に自動連携することができる。これにより、生産現場の作業実績情報をVPSにフィードバックし、現場カイゼンのサイクルを迅速に回しつつ、生産現場のIoT化の促進が図れるとしている。
これら以外にも、製造ラインのレイアウト検討を行う「VPS GP4」では混流生産時のライン検証機能が追加され、生産設備の制御ソフトウェア検証を行う「VPS IOC」ではロボットを含む生産設備の制御プログラムの検証機能などが追加されている。
以下に、VPSシリーズの主な製品とその販売価格を示す。
| 製品名 | 販売価格(税別) |
|---|---|
| VPS 組立動画 | 98万円 |
| VPS Standard V15L19 | 400万円 |
| VPS GP4 V11L17 | 440万円 |
| VPS IOC Express V20L19 | 400万円 |
| VPS製造指示Viewer | 300万円~ |
| 表1 VPSシリーズの主な製品と販売価格 | |
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