大原雄介のエレ・組み込みプレイバック
インターシル買収完了、後戻りできなくなったルネサス(2/2 ページ)
中国シフトは功を奏するか
REAも内部は産業機器・自動車・汎用品とさまざまな製品を扱っているが、特にRenesas Synergyの開発はREAの傘下にあったSVD(Silicon Valley Division)が行っており、こうしたものはブロードベースド事業本部の直轄になってゆくと思われる。
逆にREE(Renesas Electronics Europe)は、産業機器(なにせヨーロッパはIndustrie 4.0の本場である)と自動車(同社のADAS関連の開発にかなり関わっていると聞いたことがある。こちらもドイツの自動車メーカーのお膝元だからだ)の比率が高いので、こちらはオートモーティブソリューションとインダストリアルソリューションの2つの事業本部へ徐々に移管されてゆくように思える。
こちら(ルネサス、インターシル買収に伴い組織再編)の表を見ると、グローバル・セールス本部から2017年7月にはいろいろ移管されるという事が示されている。REAにしてもREEにしても、現在はグローバル・セールス本部の下に位置する組織であるが、今後どうなるかがちょっと気になるところだ。
さて、ここまで組織の中にインターシルを組み込む決断をした以上、もう後戻りはできなくなる。あとは、旧インターシルの製品や技術を、どれだけ素早く取り込んで、ソリューションとして提供できるようになるかが、Renesasの今後の業績の鍵になるというのは言い過ぎでは無いように思える。
注目のプロダクト&サービス
- 国内編:東京エレクトロンデバイス「高耐光版3D TOFカメラキット」
東京エレクトロンデバイスは2017年2月22日、同社のinreviumブランドの製品である高耐光版3D TOFカメラキットを販売開始したことを発表した(発表資料)。
高耐光版3D TOF(Time Of Flight)カメラキットは、太陽光の影響を受けにくい、波長940nm付近の近赤外線レーザーダイオード光源と反射光対応センサーを組み合わせることで、太陽光の影響ある屋外や屋外や車室内、窓のある倉庫や工場などの環境での距離測定を可能にした製品。
TOFセンサーはXilnxのZynq-7000 SoCをベースとしており、ユーザーによるカスタマイズが可能としている。キットにはTOFセンサーモジュールのほかホストのPC上で動作するSDK、及びサンプルアプリケーションが付属しており、これを利用してPCベースでの評価環境や、ホスト側での処理システム構築も容易としている。
- 海外編:VIA Technologies「SOM-6X50 IoT Acceleration Platform」
台湾VIA Technologiesは2017年2月23日、デジタルサイネージあるいはキオスク端末などに利用しやすい小型SOMモジュールとして「SOM-6X50 IoT Acceleration Platform」を発表した(発表資料)。
SOM-6X50は6.76cm×4.3cmのサイズに1GHz駆動のCortex-A9ベースSoCを搭載するモジュールで、8GBのeMMC Flashと512MBのDDR SDRAMも搭載される。モジュールそのものはUSB 2.0ポート×3(うちデバイスポート×1)、HDMI、18/24bit LVDSパネル、CSI入力、10/100M Ethernet、UART×6、GPIO×11の他、SDカードスロット1つ搭載利用可能である。
開発時にこれらのI/Fを利用可能にするキャリアボードとして、VIA SOMDB1も同社より提供される。ソフトウェアとしてはLinux Kernet 3.4.5に対応したLinux BSPとブートローダが同社より提供される。本製品は2017年3月14日よりドイツ ニュルンベルクで開催される2017 Embedded Worldで展示される予定で、価格及び出荷開始時期は未発表となっている。
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大原雄介のエレ・組み込みプレイバック
これを読めばここ1カ月のエレクトロニクス/組み込み業界の動きが分かる連載。注目すべき市場動向と注目すべき製品を取り上げます。
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