企業動向を振り返る 2017年1月版
半導体を手放す東芝、今に至る足跡を振り返る
2017年1月のエレクトロニクス業界を語る上で避けられないのが、東芝の話題でしょう。メモリ事業の完全売却は避けられない状況にあると思われますが、ここに至るいきさつを整理しました。
エレクトロニクス業界の2017年は、「東芝ショック」から始まりました。既に各所で報じられていますが、2016年12月に子会社である米ウェスチングハウスの特別損失が7000億円にも及ぶ可能性が浮上、2017年1月27日には主力のフラッシュメモリ事業を分社化しての財政立て直し案を発表しました。
ですが、その後の2月14日に行われた2016年度第3四半期決算では、内部統制の不備を示唆する内部通報調査のために決算を完了できないという異例の状態であることが発表され、しかも、監査を終えていない見込み数値ながらも2016年12月末時点で債務超過状態にあったことが明らかにされました。
2017年3月末に債務超過を回避できなければ、8月1日付で東証1部から2部に指定替えとなり、2018年3月末までも債務超過であれば上場廃止となります。そんな東芝が打ち出した手はメモリ事業の売却でした。
この売却について、分社化発表時には「経営権を手放さない株式売却を行う計画」としていましたが、債務超過状態をなんとしても回避するため、2017年2月の会見では「全ての可能性があり得る」とトーンが変化しました。7000億円を超えるともいわれる債務超過を解消するため、同社にとって虎の子であるメモリ事業の完全売却は避けられない状態にあります。
チャレンジ、リストラ、現在と未来の売却
2015年に発覚した“チャレンジ”不正会計問題は、歴代3社長の辞任に発展しました。経営的にも社会的にも大幅な立て直しを求められた東芝は同年12月に経営再建策「新生東芝アクションプラン」を掲げ、さまざまな手を打ってきました。
グループの稼ぎ頭と目されていた東芝メディカルの株式売却、家電領域の縮小、構造改革に伴う人員削減などを打ち出し、エネルギーと半導体、社会インフラを主力として経営再建を進めるはずでした(東芝 民生大幅縮小、虎の子ヘルスケア売却で生き残り )。
そして2016年3月に開催した事業計画説明会では、2016年度を「資本市場に復帰」する年と位置付けていました(東芝、18年度売上高5.5兆円に向けた事業計画)。ですが、2016年末に発覚した原発に端を発する問題を解決するため、市場復帰の最大材料であったはずのメモリ事業を手放す事態に陥っています。
原発を除くエネルギー事業や社会インフラ事業は現状、大きな伸びを見込める事業ではなく、メモリ事業の売却で当座の債務超過を解消したとしても、「東芝は何の会社になるのか」という問への明確な返事は提示されていません。2017年2月7日にはフラッシュメモリを製造する四日市工場に第6製造棟が起工していますが、目に鮮やかな「TOSHIBA」ロゴを見ることのできる期間は短くなりそうです。
エレクトロニクス関連企業動向 主要ニュース
2017年1月の企業動向(エレクトロニクス分野)
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[東芝、メモリ事業の分社化を決定](/tf/articles/1702/24/news012.html#eejnews01_01)・
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[日本電産 永守氏「売上高2兆円へ確度上がった」](/tf/articles/1702/24/news012.html#eejnews01_02)・
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[会津富士通セミ、テラプローブとの合弁会社を売却へ](/tf/articles/1702/24/news012.html#eejnews01_03)・
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[オスラム、一般照明向けLED事業を強化](/tf/articles/1702/24/news012.html#eejnews01_04)・
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[マクニカ、アルティマなど子会社2社を吸収合併へ](/tf/articles/1702/24/news012.html#eejnews01_05)・
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[「2017年の電子機器市場は停滞」――Gartner](/tf/articles/1702/24/news012.html#eejnews01_06)・
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[ファーウェイ製スマホ分解で見えたアップル/サムスンを超えた“中国のチップ開発力”](/tf/articles/1702/24/news012.html#eejnews01_07)・
- eejnews01__01#
東芝、メモリ事業の分社化を決定
東芝は2017年1月27日、同年3月31日をメドに、メモリ事業を分社化すると発表した。分社化に合わせて、「外部資本の導入を視野に入れている」(東芝)としている。(続きはこちら)。
提供 EE Times Japan編集部:2017年1月27日掲載
- eejnews01_02#
日本電産 永守氏「売上高2兆円へ確度上がった」
日本電産は、2017年3月期第3四半期の決算説明会を開催した。売上高は前年同期比3.0%減となる8682億2800万円、営業利益は同17.6%増となる1061億9700万円、純利益は同17.4%増となる816億3800万円となった。これに伴い、通期の業績予想を上方修正した(続きはこちら)。
提供 EE Times Japan編集部:2016年1月26日掲載
- eejnews01_03#
会津富士通セミ、テラプローブとの合弁会社を売却へ
富士通セミコンダクターの子会社である会津富士通セミコンダクターは、テラプローブと設立した「会津富士通セミコンダクタープローブ」の全所有株式をテラプローブに売却すると発表した(続きはこちら)。
提供 EE Times Japan編集部:2017年1月12日掲載
- eejnews01_04#
オスラム、一般照明向けLED事業を強化
オスラム オプトセミコンダクターズは、LEDや半導体レーザーなどを中心とした事業戦略について記者説明会を開催した。一般照明市場への本格進出に向けて、マレーシア・クリムにLEDチップの新工場(前工程)を建設中で、2017年にはウエハー投入を予定している(続きはこちら)。
提供 EE Times Japan編集部:2017年1月5日掲載
- eejnews01_05#
マクニカ、アルティマなど子会社2社を吸収合併へ
マクニカは2017年1月20日、完全子会社のアルティマとコージェントの2社を吸収合併すると発表した。仕入先である半導体メーカー間の合併、買収が進む中で、顧客側での口座移管作業の発生を未然に防ぐなどの狙いで、吸収合併する(続きはこちら)。
提供 EE Times Japan編集部:2017年1月20日掲載
- eejnews01_06#
「2017年の電子機器市場は停滞」――Gartner
PCと携帯電話機、タブレット端末は過去数年間、電子機器サプライチェーンをけん引してきた。だが、米国の市場調査会社であるGartnerは、「これらのデバイスの2017年の総出荷数は横ばい状態になる」と予想している(続きはこちら)。
提供 EE Times Japan編集部:2017年1月13日掲載
- eejnews01_07#
ファーウェイ製スマホ分解で見えたアップル/サムスンを超えた“中国のチップ開発力”
スマートフォン大手の中国Huawei(ファーウェイ)は、ハイエンドモデルだけでも年間2モデル発売する。2016年も6月に「P9」を、12月に「Mate9」を発売した。今回は、これら2つのハイエンドスマートフォンを分解し、どのような違いがあるか比べてみる(続きはこちら)。
提供 EE Times Japan編集部:2016年1月26日掲載
- eejnews01_08#
中国のメモリ市場、2017年はどう動くのか(後編)
多くの中国企業の場合と同様に、XMCやSino King Technologyといったメーカーの計画は今のところ、単なる予定にすぎないようだ。こうした中で、YRST(Yangtze River Storage Technology)は注目に値するといえる。YRSTは、Tsinghua Unigroupがかつて、2件の米国企業の買収に失敗したことを受けて、設立するに至った会社である(続きはこちら)。
提供 EE Times Japan編集部:2016年12月27日掲載
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