大原雄介のエレ・組み込みプレイバック
ADIが中国の電力配送会社と共同研究、その背景と狙い(2/2 ページ)
話を戻すと、今回のADIとCEPRIの提携は、現在SGSSが運用している電力配送網そのものというよりも、その次に来ると予測される次世代グリッドに向けた取り組み、と考えるのが妥当ではないかと思う。
もっともプレスリリースにわざわざ「ADI-CEPRI team will engage in joint laboratory and field research」などと書いているあたりは、その次世代グリッドに向けての基礎データ収集のために、現在の電力配送網そのものの調査は当然行うのであろうが。
現在はさまざまなメーカーがスマートグリッドの実現に向けて、ある意味統一性もないままそれぞれ突進しているという感じで、ADIの件もそうしたくくりで分類することもできる。ただSGSSという現時点で世界最大のグリッド会社が背後に控えている研究所と共同開発、という意義は決して小さくない。まだこのマーケットで「どことパートナーを組むことで勝ち組になれるか」の解は全く出ていないが、ADIの打った手はなかなか興味深いと筆者には思える。
注目のプロダクト&サービス
- 国内編:村田製作所「SCA3300」
村田製作所は2016年12月15日、産業機器や車載向けの加速度センサーとして「SCA3300」を発表した(発表資料)。
SCA3300は±1.5g/±3g/±6gの3段階の測定レンジを持つ、3軸のMEMS加速度センサー。sサンプリング周波数は10Hzと88Hzが用意される。動作温度範囲は-40℃~125℃で、温度変化による測定誤差は0.5%以内。3.0V~3.6Vの電源で動作し、消費電流は1mA。ホストとのI/FはSPI。自己診断機能を搭載するほか、AEC-Q100適合寸法のパッケージ(7.6mm×8.6mm×3.3mm)で提供される。
主要な用途としては、業務用水平器や角度計測制御装置、傾斜補正機、過酷な環境下で使用される慣性計測装置、モーション解析/コントロール、ナビゲーションシステムが挙げられている。フィンランドのMurata Electronics Oyで2017年1月より量産開始予定となっており、既にサンプル出荷を開始中である。
- 海外編:PETRONIK「IPEmotion 2016 R3」
ドイツのPETRONIKは2016年11月24日、同社のロギング/計測ソフトであるIPEmotionの最新版としてIPEmotion 2016 R3を発表した(発表資料)。この2016 R3では特に自動運転に向けた機能強化がなされており、
- AUTOSARの定義ファイルに基づいて、CANのトラフィック測定値を信号に変換することが可能になった。
- DBC/Fibexに加えてAUTOSARも定義ファイルとしてサポートした。これにより、自動運転の走行プロファイルをインポートすることが可能になった。
- 新たにMDF4フォーマットのインポートをサポート
などが項目として挙げられている。
IPEmotion 2016 R3は同社のサイトより既にダウンロード可能となっている。
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大原雄介のエレ・組み込みプレイバック
これを読めばここ1カ月のエレクトロニクス/組み込み業界の動きが分かる連載。注目すべき市場動向と注目すべき製品を取り上げます。
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