設計・製造現場を変革する3D CAD/3Dデータ活用(4)
3D CAD推進の課題は何か? モレなく、ダブりなく正しく全体像をつかむ方法(2/2 ページ)
課題を導き出す段階で、プロジェクトは既にスタートしている!
ここから問題を解決するために、課題を導いていくことになります。既にこの状況においては、「プロジェクトを開始している」といってもよいかもしれません。
一般的には、3D CADを導入しようと考える段階から、プロジェクトは開始されるものです。そのため、筆者の体験は、3D CADを導入しようと考える段階でプロジェクト化されておらず、目標、期間、資源というものが不明確な状態の中で、「3D CADを立ち上げよ!」という特例的なものだったといえます。
「3D CADを導入しよう」と考えるきっかけとしては、以下のような要因があるのではないでしょうか?
- 3D CADベンダーからの紹介
- 3D CADに関する情報収集を通じて
- 関係会社からの要請
- 設計製造会社の状況を見てなど
筆者の考える3D CADの導入効果については、あらためてご紹介しますが、「理想」と「現実」を考える上で、その“ギャップ”が問題となり、その問題から見つけ出されるものが課題であることに変わりはありません。
プロジェクトに必要な“3大要素”とは?
続いて、プロジェクトについてお話をします。“プロジェクト”の定義は次のようになります。
プロジェクトには“3大要素”があります。それは、「目的」「期間」「資源」です。目的を「目標範囲」とする場合もあります。
目的:
そもそもこのプロジェクトは、「何のために行っているのか」を定義します。3D CAD導入は本当の目的でしょうか? 3D CAD導入によって実現したいことが“真の目的”のはずです。筆者の場合も、3D CAD導入をうまく立ち上げることを命じられましたが、“3D CADによるデジタルエンジニアリングを推進すること”が、このプロジェクトの真の目的です。
⇒目的を“目標範囲”とすることもあると説明しましたが、目的の達成には「どこまでやるのか?」という範囲も含まれるからです。筆者の場合は「定着まで」を目標範囲としました。
期間:
「いつまでにプロジェクトを行うのか」ということです。プロジェクトとは“期限の限られた活動”です。無期限のプロジェクトはありませんし、実質的に不可能な期間を設定しても意味はありません。
資源:
プロジェクトを推進する上で必要となる「人」「モノ」「金」のことを示します。“人”はプロジェクトに参画できる人材、“モノ”はプロジェクトを行う上で必要となる設備、“金”はその工数と、必要な設備がなければそれを購入するための導入費用、コンサルティングを採用するような場合であればその費用なども含まれます。
筆者の場合、既にある3D CADを運用するための「運用方法の策定」から、「3D CADの定着」までの期間を“3年”と定め、専任部門を作り推進することにしました。
次回は、3D CADの運用効果について紹介します。お楽しみに! (次回に続く)
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設計・製造現場を変革する3D CAD/3Dデータ活用
設計品質の向上、さらなる生産効率化など、設計・製造現場では常に厳しい要求が突き付けられている。そうした中、3D CADをはじめとしたツールの導入やより効果的な使い方を追求した組織としての取り組みも行われている。本連載では3D CAD/3Dデータ活用にフォーカスし、プロジェクト管理者がどのような視点で現場改革を推進していくべきか、そのヒントを提示する。 ◎こんなキーワードに興味のある方にオススメ:[3D CAD][3Dデータ][3D推進][3次元設計][設計品質向上][ツール導入]
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