シード・プランニング ドローン市場予測
2024年、産業用ドローン市場は2270億円規模に
今後、産業用ドローン市場はどのように成長していくのだろうか? シード・プランニングが発表した「産業用無人飛行機・ヘリコプター(ドローン)の市場予測」を基に見ていこう。
産業用ドローンを取り巻く環境が大きく動き出している。
既に、測量や社会インフラの点検、気象観測、災害・危険区域の調査、ホームセキュリティなどで活用が進みつつあるが、ドローンの飛行ルートを定めた改正航空法の施行や、千葉市が航空法の規制を緩和する国家戦略特区として指定されたことなどを受け、物流に関しても医薬品配送や一般向け宅配サービスの実証実験などを行う動きが出始めている。
また、2016年4月に開催された「第2回 国際ドローン展」(会期:2016年4月20~22日)では、最先端のドローンだけでなく、ドローンの課題の1つである航続時間(距離)を伸ばすための制御技術やバッテリー技術に関する展示なども行われ、ハードウェア面での進化も見ることができた。
では今後、産業用ドローン市場はどのように成長していくのだろうか?
市場調査・コンサルティング会社のシード・プランニングが2016年5月6日に発表した「産業用無人飛行機・ヘリコプター(ドローン)の市場予測」を基に、ドローン市場規模予測、ドローン機体市場規模予測(価格帯別)、ドローンサービス分野別市場規模予測(構成比)について見ていこう。
なお同調査では、ドローン、無人飛行機、マルチコプターを総称して「ドローン」としている。また、機体ビジネスに関しては、民生品を除く10万円以上のドローンを対象にしている。
2020年以降、さらなる拡大が見込まれるドローン市場
ドローンの機体本体の市場規模と、ドローンを活用したサービスビジネスの市場規模を合算したドローンの市場規模予測を見てみると、2016年の予測は2015年の38億円から18億円増の56億円規模になる見込みだという。さらに、東京オリンピック・パラリンピックが開催される2020年には634億円(2015年の38億円の約16.7倍)規模に成長。その後も利活用が進み、4年後の2024年には2271億円規模にまで達すると予測している。2018年以降、機体ビジネスの規模を、サービスビジネスが大きく上回るようになり、現在実証実験が行われているサービスや今存在していない新たなサービスが本稼働して、今後伸びていくことが見てとれる。
次に、機体重量200g以上、価格10万円以上、航続時間10分以上のドローンを、100万円以上の「高級型」と、10万円以上100万円未満の「普及型」の2つに分類した出荷台数の予測を見てみると、普及型のドローンの利用が大半を占める状況のまま右肩上がりで増えていくことが分かる。これは技術進化とともに低価格化が進み、ドローンの普及を後押ししていると考えられる。市場予測によると、2015年は普及型1850台、高級型300台であったのに対し、2020年は普及型8500台、高級型1700台と予想。さらに2024年には普及型1万8700台、高級型3600台と増える見込みだという。ちなみに、この1年で国内のドローン機体製造会社は増加しているが、販売台数で見ると民生品のドローンも含め、中国のDJIのシェアが高いとしている。
それでは、ドローンを活用したサービスビジネスはどのような構成で成長していくのだろうか。ドローンサービス市場規模予測(構成比)を見てみると、2016年は農業が52.2%、測量が19.8%、整備・点検が13.8%と、前年に続き農業分野での利活用が大半を占める結果となった。しかし、2016年以降の傾向を見てみると、整備・点検、測量を中心に市場が大きく伸びると予測している。
なお、シード・プランニングが公表した今回の市場予測は、2015年11月から2016年3月までの期間、国内外の無人機(飛行機・ヘリコプター)メーカー/ベンダー、関連パーツ企業、関連行政/団体を対象に行われた市場調査(2015年3月に続き2回目の実施)の結果をまとめたもので、詳細については調査レポート「産業無人機(飛行機・ヘリ)の現状と関連周辺ビジネス」として販売されている。
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