製造現場のIT活用は進んでいるが、設計、生産技術、製造といった各プロセスで生み出されたデータはバラバラに管理され、連携できていないケースが多く見られる。「インダストリー4.0」に代表される第4次産業革命を実現するには、つながらない現場から脱却し、上流から下流まで一気通貫でつながるデータ連携が不可欠である。こうしたモノづくり情報の流通においてキーとなるのが超軽量3D技術「XVL」だ。
超軽量3D技術「XVL(eXtensible Virtual world description Language)」による3Dデータ活用を、設計、生産技術、製造といった各プロセスに浸透させ、そこにモノづくりに関する各種情報を付加して流通させる、「XVLパイプライン」と呼ばれるコンセプトを提唱するラティス・テクノロジーは2018年5月11日、「XVL 3次元ものづくり支援セミナー 2018」を開催した。
主催者講演に登壇した同社 代表取締役社長 鳥谷浩志氏は、「デジタルで創り、デジタルで流し、デジタルで見る 〜PLMとIoTで実現する製造業のデジタル革新〜」をテーマに、XVLパイプラインのコンセプトの下で展開する「“CAD+1”」「Casual3D」「3Dデジタルツイン」の3つの開発戦略について、現場課題や導入事例などを交えながら詳しく紹介した。
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ドイツ、米国を中心に第4次産業革命への取り組みが加速する中、日本においても「Connected Industries」が提唱され、製造業のデジタル化への関心が高まりつつある。こうした動向について鳥谷氏は「Connected Industriesとは、部門間、企業間、人とマシン間、世代間でのデータ連携を実現すること、つながりを作ることだと私なりに理解している。しかし、実際の製造業の現場はどうかというと、設計、生産技術、製造、サービスといった各部門でのIT化は進んでいるが、そこで生み出されたデータはバラバラに管理され、連携できていないことが多い」と指摘する。
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