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MIPS Openの終焉、好対照のRISC-V大原雄介のエレ・組み込みプレイバック(1/3 ページ)

エレクトロニクス/組み込み業界の動向をウオッチする連載。今回は、2019年11月の業界動向の振り返りとして、昨今のオープン化の動きを考察する。

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 2019年11月で一番インパクトのあったニュースは、Panasonicの半導体部門が台湾Nuvotonに譲渡されたことではないかと思うが、こちらは既にニュースもいろいろ出ているので見送りとさせて頂いて、細かい話をいくつかご紹介したい。

MIPS Openの終焉

 2019年1月の記事で、「MIPSはISAのオープン化でRISC-Vに肩を並べるか?」という話を書かせていただいたが、やはり力尽きたようだ。

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 現時点でも公式には何のアナウンスもないが、既にMIPS Open Initiativeのサイトでライセンス取得の登録を行い、仕様あるいはIPなどをダウンロード済みのユーザーに対して、2019年11月14日にLegal@mipsopen.comというメールアドレスから一斉に“Regarding the MIPS Open Initiative”というタイトルのメールが送られた。このメールの内容は

  • Wave ComputingはMIPS Open Initiativeを11月14日に終了する
  • これに伴い、Wave Computingは今後MIPS Open Initiativeを構成する要素である、MIPSアーキテクチャやコア、ツール、IDE、シミュレータ、FPGAパッケージおよびその他関係するソフトウェア/ハードウェアの提供を終了する
  • MIPS Openで作成されたアカウントは削除される

というもので、既存のユーザーに対しては

  • 既にライセンスを取得済のユーザーは、入手済みのアーキテクチャやコア類などダウンロードしたものを、引き続き利用可能である。ただしWave Computingはこれらのメンテナンスを一切行わないため、Wave Computingはこれらを利用しての開発をこれ以上進めない事を推奨する。またWave Computingは11月14日以降、サードパーティに対するCertificationを一切行わない

というものである。ちなみに、文面には“Wave will no longer be offering free downloads of MIPS Open components”とあり、実際ダウンロードページそのものはあるものの、その先のリンクが消されており、既にアーキテクチャの仕様書やIP/Tool類などにはアクセス不能になっている。

終焉の理由を推察すると……

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