矢野経済研究所は2018年12月10日、車載用ディスプレイ世界市場に関する調査結果の概要を発表した。
市場概況、車載用ディスプレイ世界市場の規模は?
同調査によると、純正品に市販品を加えた、2017年の車載用ディスプレイ世界市場(メーカー出荷数量ベース)は、1億4868万枚(前年比106.8%)であったという。
車載用ディスプレイ市場では、長年の実績と信頼性を誇るTFT-LCDが圧倒的な強みを見せる。TFT-LCDは、CID(Center Information Display)向けへの標準搭載や、TNおよびSTN方式からTFTへの切り替えが進むCluster(Instrument Cluster)向けで需要が拡大している。さらに、ヘッドアップディスプレイ(HUD)やRearview Mirror、Side Mirrorといった新規用途向けの主力ディスプレイとしても採用されており、車載用ディスプレイ市場の拡大とともに、TFT-LCD市場の成長が続く見通しだという。
◎「自動車産業」関連記事 〜動向、事例、先進技術、課題〜 など
» トヨタも取り組む次世代モビリティ戦略の一手、「MaaS」とは何か?
» 自動車産業、変革の時代をどう生きる? 未来への処方箋
» 自動運転車の実現に必要な「10の協調」
注目は車載用AM-OLEDパネルの搭載動向、採用拡大のキーは?
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- 2025年、国内コネクテッドカー関連市場は2兆円規模に成長
矢野経済研究所は、国内外の自動車メーカー(OEM)、カーエレクトロニクス機器メーカー、クラウドベンダーなどを対象に実施した「国内コネクテッドカー関連市場」に関する調査の結果概要を発表した。 - クルマが無人で勝手に駐車する「自動駐車システム」の実用化のめどは?
矢野経済研究所は、自動車メーカーおよびカーエレクトロニクスメーカーなどを対象に、駐車支援および自動駐車システムに関する市場調査を実施。2017年8月21日、その調査概要を発表した。 - プラグインハイブリッド販売台数、2035年に現在の30倍へ
富士経済が電気自動車(EV)、プラグインハイブリッド(PHV)、ハイブリッド自動車(HV)の世界市場販売台数に関する調査結果を発表した。2035年にPHVは2017年の31.1倍、1243万台が販売されると予測している。 - 伸びる車載モーター市場、需要増の背景には環境対応と自動車電化
矢野経済研究所は車載モーターの世界市場に関する調査報告書を発表した。2016年の車載モーター市場は約29億9900万個に達しており、2025年には44億7100万個まで増加するという。 - 普及見込まれるコネクテッドカー、2035年の新車はほぼ100%対応に
自動車がインターネットなどに接続される「コネクテッドカー」は、2035年の新車において96%を超えるまでになる。富士経済が調査資料を発表した。