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伸びる車載モーター市場、需要増の背景には環境対応と自動車電化:矢野経済研究所 車載モーター市場調査
矢野経済研究所は車載モーターの世界市場に関する調査報告書を発表した。2016年の車載モーター市場は約29億9900万個に達しており、2025年には44億7100万個まで増加するという。
矢野経済研究所は車載モーターの世界市場に関する調査、「車載モータ市場の最新動向と将来展望 2018」を発表した。乗用車ならび3.5t以下の車両で用いられるスターターやオルテネーターといった補機からEVの主機として利用されるモーターまでを対象としたもので(オーディオやナビゲーションなどに用いられるHDD駆動用など一部を除く)、2025年には44億個の規模に達すると予想している。
調査報告書によれば2016年の車載モーター市場は約29億9900万個(車両生産台数ベース)と既に30億個規模に到達しており、今後もこの数は増え続け、2025年には44億7100万個まで増加するとする。
その背景には世界規模で厳格化している環境規制が大きな影響を及ぼしているとしており、加えて、ハンドリングシステムのようにこれまで機械式で動作させていた機構を電動化する動きも加速していることから、自動車のさまざまな領域でモーターを採用する動きが加速するとも指摘する。
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