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野球「マジック」点灯のバグ(その2:解説編):組み込みエンジニアの現場力養成ドリル(9)(3/3 ページ)
前回に引き続き、プロ野球でおなじみの「マジック・ナンバー(通称:マジック)」をテーマにお届けします。今回は、「第三者が開発した『マジック計算アプリケーション』のテストケースを設計せよ」というお題に対する「形式テスト」と「正常テスト」について取り上げます。
正常ケース
ここから、「自動二輪にエンジンをかけて走行する実技試験」となり、まずは、「真っすぐ走る」正常ケースをチェックします。正常ケースの基本中の基本が「初期状態」のテストです。データを並び替えるソートなら、データ件数が0件、1件で正常終了するかです。一番簡単な処理なのに、意外にうまくいかないのがこれで、マジックの計算では、以下のケースで異常終了する場合が少なくありません。
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