DMG森精機「5軸加工研究会」を発足、遅れが指摘される国内製造業の5軸化を推進:企業戦略
DMG森精機は全国70社の顧客企業とともに「5軸加工研究会」を発足。5軸加工機のスタンダード機である「DMU 50 3rd Generation」70機を貸し出す他、知見を持つDMG森精機のエンジニアを毎月2回派遣し、プライベートレッスンを行う。
DMG森精機は2018年10月に70周年を迎えるのに合わせ、「5軸加工研究会」を発足する。
IoT(モノのインターネット)やAI(人工知能)関連技術などの進展から工作機械業界でも工程集約の動きが加速し、5軸加工機への関心が高まっている。DMG森精機ではこの流れを加速させるため、全国70社の顧客企業とともに5軸加工研究会を立ち上げた。2018年8月7日には都内で5軸加工研究会発足式を実施した。
◎編集部イチ押し関連記事:
» IIoTが実現する製造業の未来とそのメリット
» ガラパゴス化しつつある日本の製造業、つながらない設備機器
» ガラパゴス化しつつある日本の製造業、取り残されるプログラミング言語
» パラダイムシフトの時が来た! IIoT時代の生産設備の保守・管理は劇的に変化する
» トヨタが全面採用を決めた「EtherCAT」とは何か
全国70社の顧客企業には5軸加工機のスタンダード機である「DMU 50 3rd Generation」70機を貸し出す。さらに知見を持つDMG森精機のエンジニアを毎月2回派遣し、プライベートレッスンを行う。
顧客企業の工場で働く5軸加工機の操作に不慣れなオペレーターの育成や指導支援を行い、5軸加工機を使用してもらえるようにサポートする。さらに、今後5軸加工研究会において、空間精度や加工誤差補正などについての最先端研究を行う大学教授による講演や意見交換会なども開催する。
5軸加工研究会の発足により、5軸化の遅れが指摘される日本国内の製造現場への5軸加工浸透などを推進していく方針だ。
◎併せて読みたいお薦めホワイトペーパー:
» 5分で分かるEtherCAT
» 産業用IoT向け“次世代イーサネット規格”とは?
» 基礎から始める FL-net 入門編
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- 工作機械大手のDMG森精機が取り組む「日独システム統合」への道のり
「ものづくりの現場に押し寄せるデジタル化と高速化の波」セミナー(主催:東洋経済新報社)に登壇したDMG森精機の新海洋平氏が、グローバルな生産体制の強化に向けた日独間の製品統合、部品およびユニットの統一化、そしてシステム統合の取り組みについて紹介した。 - DMG森精機、専門知識なしで利用できる新しいロボットシステム「MATRIS」発売
DMG森精機は、プログラミングや専門知識を必要としない、新しいロボットシステム「MATRIS(マトリス)」を発売した。 - 高精度かつ高速な立形マシニングセンタ「NVX 5000」シリーズの第2世代を発売
DMG森精機は、「NVX 5000」シリーズの第2世代となる高精度で高速立形マシニングセンタ「NVX 5000 2nd Generation」を発売した。 - 業界初、マシンバイスとサブテーブルを一体化した「ビルトインバイス」を発売
DMG森精機は、マシンバイスとサブテーブルを一体化した「ビルトインバイス」を発売した。テーブル一体型バイスの製品化は「業界初」(同社)だという。 - 従業員による社内データの持ち出しを防ぐには? 工作機械大手の事例から学ぶ
「モノづくりに携わる人」だからこそ、もう無関心ではいられない情報セキュリティ対策。しかし、堅苦しい内容はちょっと苦手……という方に向けて、今日から使えるセキュリティ雑学をお届け! 今回は、従業員による機密情報の持ち出し(情報漏えい)について紹介します。