デジタルツインで“カイゼンの自律化”を目指す、「NEC DX Factory」の狙いとは:スマート工場(1/2 ページ)
NECは、次世代モノづくりを具現化する共創型体験スペース「NEC DX Factory」を同社玉川事業場内に開設。NECやパートナー企業の先端技術やソリューションなどを集約した次世代製造ラインを用いながら、その効果を体験してもらい、製造現場のデジタル変革を推進する。
モノづくりの未来を具現化した共創型体験スペースを開設
NECは2018年6月14日、同社玉川事業場内に次世代モノづくりを具現化する共創型体験スペース「NEC DX Factory」を開設すると発表。同日、玉川事業場に報道陣を招き入れ、NEC DX Factoryの概要説明とデモンストレーションを披露した。
NEC DX Factoryは2018年8月から本格的に顧客へ開放される予定で、NECやパートナー企業の先端技術やソリューションなどを集約した次世代製造ラインを用いながら、その効果を体験してもらい、製造現場のデジタル変革を推進する。
現在、IoT(Internet of Things)を活用したモノづくりは実証段階を脱し、実装へとシフトしつつある。実際、生産ラインの一部をデジタルにデータ収集し、定常的に状況を把握して“見える化”を実現する現場も増え、最近ではAIの実証や実装に取り組む現場も目立ち始めている。
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NEC DX Factoryは、さらにその先のモノづくりを見据えており、同社 執行役員 松下裕氏は「これからのモノづくりは実世界のプロセスやモノの流れなどをデジタルに置き換え、それをバーチャル世界で再現してライン全体(部品調達から出荷まで)をシミュレーションし、その結果を現実のプロセスにフィードバックするといったことが行われる。人とAIが協調するバーチャル世界では、何度もラインの変更などができ、失敗のリスクを気にすることなく、さまざまな観点からシミュレーションが行える。今回このような考え方に基づいて、NEC DX Factoryを開設するに至った」と説明する。
「NEC DX Factory」の3つの活動目的
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