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工作機械大手のDMG森精機が取り組む「日独システム統合」への道のりDMG森精機 CRPプロジェクト(1/3 ページ)

「ものづくりの現場に押し寄せるデジタル化と高速化の波」セミナー(主催:東洋経済新報社)に登壇したDMG森精機の新海洋平氏が、グローバルな生産体制の強化に向けた日独間の製品統合、部品およびユニットの統一化、そしてシステム統合の取り組みについて紹介した。

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 工作機械メーカーであるDMG森精機。同社の前身である森精機製作所は、2009年にドイツのGildemeisterと業務・資本提携を開始し、2013年に社名/ブランドを統一(DMG MORI)。2015年に経営一体化を図り、2016年に完全経営統合が完了した。

DMG MORIの沿革
DMG MORIの沿革

 この経営統合により、現在、DMG森精機の開発・製造拠点は世界7カ国14拠点となり、約1万2000人の従業員を抱える世界最大手の工作機械メーカーとなった。2016年度の売り上げは約3700億円で、中小から大企業まで規模問わず欧米、アジアを中心に、全世界で約30万社(既存顧客約15万社+潜在顧客約15万社)のユーザーがいるという。

多様性のある社員構成
多様性のある社員構成

 旧森精機製作所と旧Gildemeisterは、2013年の社名/ブランドを統一以降、グローバルな生産体制の強化を目的に、両社間での情報共有を進め、さまざまなレイヤーで統合が進められてきた。具体的には製品統合、部品およびユニットの統一化などであり、これらを円滑に進めるために、「CRP(Cooperative R&D Platform)」プロジェクトを立ち上げ、システム統合を含めた日独の連携拡大&強化に向けた取り組みが本格的に開始された。


 2017年6月28日、東洋経済新報社が主催(協賛:PTC)した「ものづくりの現場に押し寄せるデジタル化と高速化の波」セミナーに、DMG森精機 執行役員 開発本部 奈良ターニングセンタ・MC担当 兼 小型機開発部 マニュアル部 部長の新海洋平氏が登壇。CRPプロジェクトの日本側のリーダーを務めた新海氏自らが、これまでの取り組みについて紹介した。本稿ではその模様をお届けする。

「ものづくりの現場に押し寄せるデジタル化と高速化の波」セミナーに登壇したDMG森精機 執行役員 開発本部 奈良ターニングセンタ・MC担当 兼 小型機開発部 マニュアル部 部長の新海洋平氏
「ものづくりの現場に押し寄せるデジタル化と高速化の波」セミナーに登壇したDMG森精機 執行役員 開発本部 奈良ターニングセンタ・MC担当 兼 小型機開発部 マニュアル部 部長の新海洋平氏

製品の統合は単純にはいかない――“気持ちの統合”も不可欠

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