wolfSSL、MQTT v5.0に準拠したMQTTクライアント「wolfMQTT」を発表:コンパイル後のサイズが3.6KBと軽量
wolfSSLは、新しい通信プロトコル「MQTT v5.0」をサポートする、MQTTクライアント「wolfMQTT」を発表した。
wolfSSLは2018年7月、新しい通信プロトコル「MQTT v5.0」をサポートする、MQTTクライアント「wolfMQTT」を発表した。
MQTT(Message Queuing Telemetry Transport)は、M2M(Machine to Machine)やIoT(モノのインターネット)に適したメッセージングプロトコル。Pub/Subメッセージングモデルをベースとし、軽量で移植しやすい安全な通信を可能にする。
◎「IoTデバイスのセキュリティ対策」関連記事 〜事例、ソリューション選定、課題〜 など
» IoTセキュリティはデバイス防御のみにあらず! 「分散連携防御」という考え方
» IoTセキュリティとITセキュリティの違い
» IoTデバイスは「多動開省」、組み込みLinuxベンダーが考えるセキュリティ対策
wolfMQTTは、このMQTTプロトコルの次世代バージョンMQTT v5.0に準拠したMQTTクライアントだ。C言語で一から開発されており、コンパイル後のサイズが3.6KBと軽い。商用あるいはオープンソース(GPLv2)ライセンスで利用できる。
MQTT v5.0仕様とQoS(Quality of Service)レベル0〜2に対応し、組み込み向けSSL/TLSセキュリティライブラリのwolfSSLを介して暗号化する。ハードウェアアクセラレーションを組み合わせて使う場合、20K〜30KBと小容量のリソースを追加することで、通信内容の盗聴や改ざんを防ぐことができる。また、TLSセッション再開などの通信技術は、リソースの限られたデバイスでの接続コストを削減する。
対応OSはLinux、Windows、OS X、μITRON、T-Kernel、FreeRTOSなど幅広く、ARMやアナログ・デバイセズ、インテル、マイクロチップ・テクノロジーなどが提供するチップセットにも広く対応する。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- 組み込み向けの独自開発セキュアOS、カスペルスキーが提供開始
開発開始から15年の時間を要した、完全独自開発の組み込み向けOS「KasperskyOS」がカスペルスキーから提供開始される。 - 組み込みと認証で「ライフサイクル」を守る一気通貫セキュリティ
組み込みLinuxなどを手掛けるミラクル・リナックスと、電子認証局事業を行うサイバートラストが合併した。狙いは製品ライフサイクルそのものを守る“一気通貫のセキュリティ”だ。 - 組み込みコーディングガイド「ESCR」に新版、セキュアコーティングに対応
IPA/SECが発行している、組み込みソフトウェア開発レファレンス「ESCR」に新版。「ソフトウェアの脆弱(ぜいじゃく)性作り込みを回避すること」を目標に加え、ルールや解説、不適合例を追加した。 - 組み込み機器向けマルウェア対策ソフト「WhiteSec」にLinux版
セキュアOSの技術を用いた、組み込み機器向けのホワイトリスト型マルウェア対策ソフト「WhiteSec」にLinux版が用意された。ハードウェアリソースの少ない機器でも、マルウェア対策が可能だ。 - LPWA、LTEなどの無線通信を対象にしたセキュリティ診断サービスを開始
NRIセキュアテクノロジーズは、IoT分野で活用が進むLPWAやLTE、Bluetoothなどの無線通信を対象にした、セキュリティ診断サービスの提供開始を発表した。