VolkswagenとFordが商用車の共同開発などで戦略的提携を検討:企業戦略
VolkswagenとFord Motorは、商用車の共同開発など複数の分野で戦略的提携を検討していると発表した。
Volkswagen(VW)とFord Motor(フォード)は2018年6月19日(現地時間)、商用車の共同開発など複数の分野で戦略的提携を検討していると発表した。株の持ち合いなど資本提携は予定していない。
◎「自動車産業」関連記事 〜動向、事例、先進技術、課題〜 など
» トヨタも取り組む次世代モビリティ戦略の一手、「MaaS」とは何か?
» 自動車産業、変革の時代をどう生きる? 未来への処方箋
» 自動運転車の実現に必要な「10の協調」
トラックやバス、バンなど商用車は、荷物量が増加する物流の効率化や、新たな交通サービスの提供などへの対応が求められている。協業によってニーズの変化に応える。
フォードのグローバルマーケット担当社長であるジム・ファーリー氏は、「企業として競争力を高め、市場動向に適応した柔軟なビジネスモデルを強化していくことに取り組んでいる。この取り組みには、効果や効率を高めるためのパートナーとの協力も含まれている。VWグループと検討している協力は、競争力のある製品ポートフォリオを生み出す。商用車のニーズの変化に適切に対応して、相乗効果を出していくために、VWとの協力に期待している」とコメントした。
VWのグループストラテジー担当であるトーマス・セドラン氏は、「両社はそれぞれ商用車セグメントで確固たるポジションを確立し、補完しあえる関係にある。両社のグローバルでの競争力を高める機会になるだろう」と述べた。VWの商用車部門は、2017年に前年比4.2%増の49万7900台を販売した。
今後、協議の進行に合わせて詳細を発表するとしている。
◎併せて読みたいお薦めホワイトペーパー:
» 日本の自動車メーカーの開発を支える「適合プロセス」とは何か
» 自動運転の実現を妨げる最大の障害となっているのは、技術ではない?
» 自動運転時代の「メーカー責任」はどこまで及ぶか
» いまさら聞けないオルタネータの仕組み
» いまさら聞けないスターターモーターの仕組み
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- ティア1サプライヤーのコンチネンタルが「自動運転にできること」
大きな話題となっている自動運転だが、自動車メーカーだけで実現するものではない。自動車メーカーに部品を提供するサプライヤーもまた、自動運転を視野に入れた取り組みを進めている。ドイツに本拠を構えるティア1サプライヤー、Continental(コンチネンタル)もその1つだ。 - 「自動運転の安全確保には経験が必要だ」インテルが語る自動運転へのアプローチ
Uberが自動運転の実験中に起こした死亡事故は、自動運転技術そのものについて、再度、懐疑の視線を招くことになった。Mobileyeを買収し、BMWやフィアットらと自動運転の開発を進めるインテルは「安全確保には経験が必要だ」と自社の取り組みを説明する。 - 日立産業制御ソリューションズとIAV、日独協力で自動運転開発を支援
日立産業制御ソリューションズが、ドイツの自動車向けエンジニアリングコンサルティング企業のIAVと提携した。世界の自動車メーカーとティア1サプライヤーに、次世代自動車開発にむけたサービスを提供する。 - ロームが「ISO 26262」開発プロセス認証を取得、ASIL-Dに対応
ロームが自動車向け機能安全規格「ISO 26262」の開発プロセス認証を取得した。これにより同社開発プロセスがASIL-Dまで対応可能と認められたことになる。 - 「日本から国際標準を」“自動車大国”の競争力を組み込みソフトで支えるベンチャー
日本が世界に誇る自動車産業。車載ソフトウェアの標準仕様に準拠する「Julinar SPF」を販売する大学発のベンチャーは「日本から国際標準技術を」と意気込む。