仮想センサー「NAONA」は「Mbed」でデバイス管理、2018年内に実用化目指す:NAONA
村田製作所が展示会にて仮想センサープラットフォーム「NAONA」向けハードウェアソリューションを紹介した。
村田製作所は、「第7回 IoT/M2M展 春」(2018年5月9〜11日、東京ビッグサイト)において、仮想センサープラットフォーム「NAONA」向けのハードウェアソリューションを披露した。
NAONAは、同社が「CEATEC JAPAN 2017」で公開した、場の雰囲気や人間同士の親密度などの情報をセンサーで計測し判別および可視化を可能にする仮想センサープラットフォームである※)。CEATEC JAPAN 2017の展示はコンセプト提案に近かったが、今回は実際にNAONAを実用化していく上で必要になるハードウェアをそろえて見せた。
展示したのは、センサーと通信のハブとなるエッジデバイス「NAONA Edge」、4個のマイクによって場の雰囲気や人間同士の親密度を計測する「Communication Sensor」、NAONA Edgeに接続するUSBドングル型のセンサー「USB-X Environmental Sensor」「USB-X Light Sensor」、NAONAの開発環境となる「Type1 HD Mbed」である。
USB-X Environmental Sensorは温度、気圧、湿度を、USB-X Light Sensorは照度を検知できる。USBドングル型では、加速度と角速度、環境音を取得するセンサーも用意している。また、Wi-Fiによる通信機能を備えるType1 HD Mbedは、Armの組み込みOS「Mbed OS」を搭載しており、Armのクラウド「Mbed Cloud」や、センサーデータの集積/分析を行うクラウド「NAONA Cloud」に簡単につなげられるようになっている。
NAONAでは、これらのハードウェアで取得したデータをゲートウェイPCにいったん集約。その後、NAONA EdgeやType1 HD MbedなどのWi-Fi通信機能を持つモジュールに組み込んだMbed OSとMbed Cloudの連携によるデバイス認証とデバイス管理を行った上で、センサーのデータをMbed Cloudとは別のクラウドであるNAONA Cloudに集積する。
「CEATEC JAPAN 2017でお見せしたコンセプトから、さまざまなパートナーとの実証実験を経て、NAONAをより具体的に感じていただけるようにさまざまなハードウェアを展示した。これらを基に、2018年内には正式に事業を立ち上げられるようにしたい」(村田製作所の説明員)としている。
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