自動車の生産ライン向けFA機器を網羅、全機種で耐油実力値4年を実証:オムロン 耐環境シリーズ耐油コンポーネント
オムロンは、自動車の生産ラインで使われる切削油に対して、耐久性を高めた「耐環境シリーズ耐油コンポーネント」200機種を発売した。
オムロンは2016年7月、自動車の生産ラインで使われる切削油に対して、耐久性を高めた「耐環境シリーズ耐油コンポーネント」200機種を発売した。センサーやスイッチなど、自動車の加工工程で用いられる主要なFA機器を網羅し、全機種で耐油実力値4年を実証している。
◎編集部イチ押し関連記事:
» IIoTが実現する製造業の未来とそのメリット
» ガラパゴス化しつつある日本の製造業、つながらない設備機器
» ガラパゴス化しつつある日本の製造業、取り残されるプログラミング言語
» パラダイムシフトの時が来た! IIoT時代の生産設備の保守・管理は劇的に変化する
» トヨタが全面採用を決めた「EtherCAT」とは何か
今回発表された耐油コンポーネント製品は、耐油近接センサー「E2ER/E2ERZ」、耐油リミットスイッチ「D4ER-□N」、耐油ファイバーユニット「E32-T11NF」、耐油光電センサー「E3ZR-C」、耐油コネクター「XS5□R」となる。
新製品では、ケーブルの材料に劣化に強いフッ素樹脂を採用し、ケーブル内部への切削油の浸透を防止している。また、独自に開発したフッ素系の新素材ゴムを接合部や可動部のシールに適用したことで、耐油性が向上した。
封止工法には、熱溶着封止や接着材を使用しないレーザー溶接を用いており、異なる物質間でも切削油が浸入する隙間が生じないという。さらに、ファイバーケーブルとセンサー部間に金属部品を圧入することで、密閉性が向上。コネクターの締め付けを一定にする「スマートクリック構造」とフッ素系ゴムを組み合わせ、コネクター間への切削油の浸入も防止する。
FA機器では、故障の原因として、切削油の浸入が全体の3割を占めるとされる(同社調べ)。そのため同社では、水溶性切削油の浸入経路を分析し、材料の強化や封止工法の進化を図った。これにより、電気機械器具の外郭による保護等級試験「JIS C 0920 IP67G」に加え、独自の評価基準による評価試験で、耐油実力値4年を実証したとしている。
◎併せて読みたいお薦めホワイトペーパー:
» 5分で分かるEtherCAT
» 産業用IoT向け“次世代イーサネット規格”とは?
» 基礎から始める FL-net 入門編
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- 空輸コストを約90%削減できるエレ分野向け1液エポキシ系接着剤
スリーエム ジャパンは、「3M スコッチ・ウェルド 構造用接着剤」の新製品「EW2036」の販売を開始した。 - 業務用機器にも使えるUSB Type-C対応基板実装用コネクター
アールエスコンポーネンツは、TE Connectivityの最新USB Type-Cコネクターの取り扱いを開始した。 - LTE/3Gモデム内蔵の産業用リモートM2Mゲートウェイ
サイレックス・テクノロジーは、産業用リモートM2Mゲートウェイ「GDR-1150」「GDR-1250」の出荷開始を発表した。 - 24時間稼働するFA現場向け機種など、産業用スイッチングハブ30機種
デジタルは、産業用スイッチングハブ「ConneXium」シリーズ30機種を発売した。