「モノづくりに携わる人」だからこそ、もう無関心ではいられない情報セキュリティ対策の話。今回は、誰もが理解しているつもりでも、本当は何も知らないかもしれない、「サイバー攻撃を受けるとお金がかかる」という事実に向き合う。
今回は、サイバーセキュリティに関する“真実”をお伝えしたいと思います。皆さんも、この話の本質は何となく理解できているつもりでも、本当は何も知らないのかもしれません。その真実とは――「サイバー攻撃を受けるとお金がかかる」という事実です。
「いやいや、ちょっと待て!」と読みながら思った人がほとんどかもしれません。きっと、「そんなことはもう分かっている! お前は何を言っているんだ?」と多くの方が感じたことでしょう。
でも、ちょっと待ってください。実は、そのものズバリな「サイバー攻撃を受けるとお金がかかる」というタイトルのレポートがつい最近(2024年7月)公開されたのをご存じでしょうか。このレポートを公開したのは、日本ネットワークセキュリティ協会(JNSA)で、名の通った組織からのもの。資料の1ページ目から、まさにその1点のみを大きく伝えています(図1)。
皆さんは、この資料の概要を読んでどう思ったでしょうか? 筆者はこの資料こそ、今の日本に必要なことを伝える、大変重要なものであると感じました。本資料では、「まだまだサイバー攻撃を受けることはない」「万一、サイバー攻撃を受けたとしても被害は何とかなる」と思っている経営者が多いことを示しており、言葉としては分かっているはずの「お金がかかる」という認識がまだ甘いことを気付かせてくれます。
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