大原雄介のエレ・組み込みプレイバック
パッケージのリードタイムがほぼ1年に?/Armが中国子会社の経営権を奪回(2/3 ページ)
需要はご存じの通り、多くの製品が半導体供給不足で品不足に陥っており、それも先端的な家電製品とかPCではなくそれこそ給湯器やクーラーといったものまで品不足感が著しい。最近だと、JR東日本が2023年末に投入を予定していた中央快速向けの2階建てグリーン車の導入が、半導体不足の影響を受けて少なくとも1年程度遅れることが発表されている。中止であればその需要はなくなるが、延期という事は需要そのものは減ってない訳で、要するにバックログが積みあがっている状況だから、これが解消されるのには相応の時間が掛かる。
供給は? というと主要なファウンダリやIDMは相次いで自社工場の拡充とか新設を発表しているが、建屋建設開始から量産開始までどんなに急いでも3年かかる事を考えると、供給が増え始めるのは2023年末~2024年になる。おまけに半導体不足に起因して、製造装置そのもののリードタイムまで伸びているというオマケつきであり、こちらの対応も相応に時間が掛かる事になる。
サプライチェーンは、特に海運が特に中国のロックダウンの影響を受けて恐ろしく滞っているのが大きな問題である。完成品は航空便を使うケースも珍しくないが、原材料は船便を使う事が多く、なので海運の供給ひっ迫が半導体業界にも大きな影響を及ぼしている。また航空便もウクライナ戦争の影響で便数が減っているという問題もあり、これが拍車を掛けている部分は否めない。
半導体、と一言で言ってもパワー半導体、アナログ半導体、デジタル半導体で様相は異なるから一括りで議論するのは乱暴ではあるのだが、昨今のシステムはこれらを組み合わせている(パワー半導体だけとかデジタル半導体だけ、という製品はまず存在しない)から、どれか一つでも欠けると製品が出荷できない事を考えると、品不足が引き続き続くことそのものは間違いないだろう。少なくとも2022年中はこれが続くことを覚悟する必要がありそうだ。
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大原雄介のエレ・組み込みプレイバック
これを読めばここ1カ月のエレクトロニクス/組み込み業界の動きが分かる連載。注目すべき市場動向と注目すべき製品を取り上げます。
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