NECと長岡技術科学大学は、バイオメトリクスによる新たな個人認証手段として、人間の耳穴の形状によって決まる音の反響を用いた個人判別技術を開発した。
近年、指紋や眼球の虹彩、声紋など、「バイオメトリクス(生体情報)」を用いた個人認証技術は、従来のパスワードや鍵と比較して漏えいや盗難のリスクも小さく、忘れたり紛失したりという恐れもないため、商用分野などで利用されるケースが増えてきている。
しかし、これまでのバイオメトリクス個人認証技術の多くは、認証用の機器に身体の一部をかざすなどの静止動作が必要であり、移動中や作業中の個人認証が困難であった。
こうした課題に対し、NECと長岡技術科学大学は、バイオメトリクスによる新たな個人認証手段として、人間の耳穴の形状によって決まる音の反響を用いた個人判別技術を共同開発。耳というのは、各部の大きさや形状が人により異なるため、個人判別に有効な部位だという。
同技術では、マイク一体型イヤフォンを利用する。ユーザーは、マイク一体型イヤフォンを装着し、音を聞くような自然な動作で高精度かつ高速に常時認証が行えるという。
仕組みは次の通りだ。
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