STマイクロエレクトロニクスは「STM32F410」の量産を開始。併せて、Arduino Uno/ST Morpho対応のコネクターを実装した開発ボード「NUCLEO-F410RB」も発表した。
STマイクロエレクトロニクスは2016年1月、32ビットマイコン(MCU)「STM32F4」アクセスラインの中で最小となる「STM32F410」の量産を開始した。併せて、Arduino Uno/ST Morpho対応のコネクターを実装した開発ボード「NUCLEO-F410RB」も発表した。
STM32F410は、ARM Cortex-M4Fコアを搭載し、125DMIPS、339EEMBC CoreMark(100MHz動作時)の性能を備えている。同社の低消費電力化に貢献するART AcceleratorやSTM32 Dynamic Efficiencyにより、動作時の消費電流は89μA/MHzまで低減したという。STOPモードの電流は6μAで、ウェアラブル機器、IoT機器、センサーハブ、ビルオートメーション、ヘルスケア機器、スマートフォンなどに適用できるとした。
STM32F410は、64K〜128Kバイト(KB)のFlashメモリと32KBのSRAMを内蔵。モーター制御用タイマーと32ビット/100MHzタイマーを含む最大6個のタイマーなど、さまざまなペリフェラルを搭載。SPI/I2C/I2S/ISO 7816に対応したUSARTインタフェースを含む通信ポート、12ビット D-Aコンバータなどの機能も追加している。
また、CPUとFlashメモリがオフの状態で、センサーのデータを直接SRAMに取り込めるBatch Acquisition Modeを採用している。同モードにより、MCUのパワーマネジメントモードをより効率的に使用できるという。フラッシュメモリを最適な省電力状態までパワーダウンできる新しいRUNモードも採用した。
STM32F410は、UFQFPN48/LQFP64パッケージの他、STM32F4シリーズで最も小型となる2.55×2.58mmのWLCSPパッケージで提供される。参考サンプル価格は1.4米ドルから。開発ボードのNUCLEO-F410RBは、14米ドルとなっている。
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