大原雄介のエレ・組み込みプレイバック
Z-WaveのOpen化/CobhamのRISC-V参入/FPGAが続々RISC-Vに対応(3/3 ページ)
FPGAが続々RISC-Vに対応
もう一つの話はFPGAである。もともとRISC-Vの開発用のターゲットとしてAltera(Intel)/XilinxのFPGAが広く利用されているから、RISC-VはそもそもFPGAと親和性がよいといえばそうなのだが、XilinxやIntel自身はZynqやZynq Ultrascale+、あるいはCyclone VやArria 10/Stratix 10といった、ArmのHard Coreを搭載したSoCタイプのFPGAをラインアップしている事もあり、RISC-Vについてはそれほど熱心ではない。むしろ熱心なのはその他のFPGAベンダーであり、Microchipは2016年ごろからSiFiveと共同で同社のPolarFire/IGLOO 2にSoft coreを提供していたが、昨年のRISC-V Summitに合わせてついにRISC-VのHard Coreを搭載したPolarFire SoCのEAP(Early Access Program)をスタートした。またLattice Semiconductorは2019年12月11日に、Samsungの28nm FD-SOIを利用して製造される新しいCrossLink-NX FPGAを発表したが、このCrossLink-NXを含むFPGA製品の上で、SiFiveのRISC-V CPU IPをSoft Coreの形で利用できるようになった。QuickLogicはちょっと違う方向性であり、同社は2019年4月にSiFiveと戦略的パートナーシップを締結、SiFiveが提供するFreedom SoC TemplateというSoC作成ソリューションにQuickLogicのFPGA Fabric(eFPGA)をAI Subsystemとして提供するという逆パターンのソリューションを提供している。
あと残るはAcronixであるが、同社はQuickLogicと同様にFPGA Fabric IPをSpeedcoreという名称で提供しており、2017年にはSiFiveのU500に同社のSpeedcoreを組み込む例を紹介しており、その意味では(まだRISC-V Foundationには加盟していないものの)基本的にはRISC-Vとの共存の方向性を明確に示していると言える。QuickLogicやAcronixのFPGAはLUT数が少ないので、RV32GCであってもFPGAの大半を食いかねないから、FPGA上にRISC-Vコアを載せるのは論外であり、アクセラレータ的にCPUコアの外部に位置することになり、もちろん、別にRISC-Vでなくても利用は可能なのだが、現実問題として新興勢力であるRISC-Vの方が可能性として大きいと見ていると思われる。そういう意味では、Armに代わってRISC-VがFPGAマーケットを完全制覇した、と言う事もできる。FPGAがEmbedded Systemの中で大きな比重を占め始めている昨今の状況を考えると、この意味は大きそうだ。
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これを読めばここ1カ月のエレクトロニクス/組み込み業界の動きが分かる連載。注目すべき市場動向と注目すべき製品を取り上げます。
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