NEC Industrial IoT
NECが実践し、提案する「ものづくりの高度化」とは何か(1/2 ページ)
創業100年を超える製造業であるNECが自ら実践し、提案する「ものづくりの高度化」とは何か。トヨタ生産方式やグローバルSCMの次に着手したものづくり改革について、紹介する。
PCやタブレットといったなじみ深いものから、サーバやストレージ、業務用ネットワーク機器、珍しいところでは人工衛星・探査機までのものづくりを手掛けている、日本を代表する製造業の1つがNECだ。
NECは1990年代からトヨタ生産方式をベースとした「ものづくり革新」に取り組んでおり、2010年にはグローバルにおける製造マネジメントの標準化を目指した「グローバルSCM」を展開。2015年には「NEC Industrial IoT」を発表し、製造業向けのIoT活用を体系化して提供している。
2017年12月に行われた自社セミナーでは製造業であるNEC自身の改善事例を基に、「IoTやAIといった最新ソリューションをいかにして製造現場へ導入するか」「導入に当たって留意すべき点は何か」などが紹介された。
製造業「NEC」のものづくり
創業100年を超える企業であるNECの生産革新の歴史は長く、そして今も改革は続いている。生産改革の直接的な契機となったのは1990年のバブル崩壊で、その余波によって当時は生産拠点の海外移転や産業空洞化が叫ばれ、また、EMSの利用などが注目を浴びることもあって国内生産拠点はその存在価値すら危ぶまれた。
しかし、工場単独での改革を発端にサプライチェーン全体の効率化を目的としたトヨタ生産方式の導入は大きな効果を挙げる。生産革新、サプライヤー、デリバリーの三位一体の改革によるサプライチェーンの革新、開発生産プロセス/システム標準化を実現することでの社内リソースの有効活用、拠点間の生産調整が容易になるなど、グローバルでのQCD強化や迅速な顧客ニーズへの対応を可能にした。
IoTで福島工場の生産性を40%アップ
NECのグローバルSCM改革の具体的な取り組みとしては、「グループ全体の開発・生産基盤の統合化推進」「IoT活用によるものづくりの高度化」「スループットの向上・品質/トレーサビリティーの実現」が挙げられる。
開発・生産基盤の統合化推進においては、人工衛星・探査機のような顧客の要望に応じた1点モノから、家庭用ルーターのような計画生産できるものまで、製品の特性に応じて類型化している。それに加えて、資材手配や在庫管理などといったさまざまな業務をモジュール化することで、「業務のパターン化」に成功した。
IoT活用によるものづくりの高度化に関しては、福島工場(NECプラットフォームズ)の例が紹介された。この工場においては、2015年度にIoTを利用したラインの見える化とKPI設定について仮設立案と検証が行われ、実装されている。具体的にはKPIのリアルタイムモニタリングや現場作業者への音声ナビゲーションなどとして展開され、生産性の40%アップを実現した。今後もIoT活用によるQCDのさらなる強化を図り、他の工場にも展開する計画だ。
スループットの向上・品質およびトレーサビリティーは、ものづくり革新と経営、SCMの業務/システムの標準化に加え、MES-IoTを連携させることで情報の一元化を行いサプライチェーンを強化、ものづくりを支えるグローバルシステムを構成することでの実現を意図している。
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