オムロン|SCF2017 出展社セミナー
オムロンが示す「産業用ロボットの未来」――人との新たな協調、設備との協調へ(2/2 ページ)
「多品種」と「生産性」を柔軟につなぐフレキシブル製造ライン
2つ目に紹介したのは、「『生産手法の進化』を実現する、『多品種』と『生産性』を柔軟につなぐフレキシブル製造ライン」(池野氏)だ。従来の自動化というと、コンベヤーによる搬送と専用機によるものだったが、これでは柔軟性に欠け、生産性と柔軟性を両立するには新たな追加投資や大掛かりな変更が伴う。これに対し、オムロンでは各セルを移動する自動搬送ロボット「モバイルロボット(LDシリーズ)」を活用。池野氏は「需要変動や機種変更に対して自由にモノを運ぶだけではなく、生産システムと連携して効率的にモノを運ぶといったことまで実現している」と話す。これにより、固定された従来のコンベヤーによる生産ラインから、柔軟に変化できるモジュール化(ロボットセル化)されたラインを実現できるようになるという。モバイルロボットは自ら周辺情報を収集し、自律移動に必要となるマップを生成するため、ライン変更にも容易に対応することが可能である。既に国内外の工場でモバイルロボットの導入が進んでおり、人と協調しながら作業を行っているという。「ぶつからないように人の動きを予測して、あえて真っすぐ走行するといった知的な自律走行なども実現する他、限られたスペースや通路に入って業務を遂行(搬送)することも可能だ」と池野氏は述べる。
“人とロボットの関係の進化”“工場/倉庫内のロボット搬送の進化”
最後に、池野氏は「人とロボットの関係の進化」と「工場/倉庫内のロボット搬送の進化」について触れた。まず、人とロボットとの関係の進化だが、池野氏は「現状、人とロボットの関係の多くは『共存』に当てはまる。ロボットが人間から隔離された状態にあり、人間とロボットそれぞれが別の業務をこなしている」と話す。さらに現在では人と一緒に働くロボットも登場し、「協調」が実現されつつあるが、人の安全を確保するために動作が限定的であったり、スピードが遅かったりし、思ったほど生産性が上がらないという課題がある。そこでオムロンでは人とロボットが“自律的に”一緒に働く『新しい協調』を提案。「人間同士が作業するように、お互いの動きを意識して干渉を避けて、効率良く動作する。人間と同じスピードで、人間と同じように作業するロボットが登場する日も近いとみている」と池野氏。
一方、工場/倉庫内のロボット搬送の進化については「現状、多くが『省人化』の段階で、モノがコンベヤーで搬送され、人がラインに入って、ロボットと共存して作業している状況だ」という。その次の段階が「連携化」だ。搬送プロセスをロボットで省人化し、人とロボットが協調して作業する状態を意味する。そして進化の最後は「最適化」であるとし、単に工程間のモノの移動を担うだけではなく、設備とロボットが協調してライン全体を見る世界が実現されるという。池野氏は「ロボットが設備の状況や生産システムを見て、フレキシブルにモノを搬送する。自律型のモバイルロボットが進化した姿と捉えるといいだろう」と話す。これにより、生産品目に応じてフレキシブルに構成を変えられる生産ライン(変種・変量生産)が実現可能となる。
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