設計者CAEは普通の解析と何が違う?(1)
設計者CAEを詳細設計の段階で実践できているか? その定義を再確認しよう(2/2 ページ)
設計者CAEに求められるツール要件と見えてくる問題点
「設計者CAE」という言葉を聞くと同時に、「解析専任者」という言葉もよく耳にします。これらを筆者の見解で整理してみますと、以下のようになります(図1)。
いずれも製品の品質向上を目指していることに違いはありませんが、設計者CAEというものは、基本的に“詳細設計に属している”と筆者は考えます(図2)。
詳細設計を行う際、その設計パラメータを決定するために行う解析が“設計者CAE”です。同名の事業部門を持つ企業がありますが、「Simulation Based Design」という言葉が設計者CAEを表すのにしっくりときます。「設計者CAEの実践は、『フロントローディング』である」と表現する人もいますが、筆者もその通りだと思います。CAEを構想/詳細設計時において、できる限り早い段階で行うことによって、CAEは“開発プロセスの1つ”になり得るのです。
開発プロセスには手計算もあり、評価実験もありますが、3D CADによる設計業務において、CAEは強力なツールになり得ます。「設計者CAEは電卓代わり」といわれることもあります。設計者が“設計の中で使うもの”として表現される中、このように表現されたわけですが、こう言われると“誰でも簡単に使えるチープなツール”のように聞こえてしまいます。
しかし、決してそうではありません。このような段階で使用し、その結果を迅速に設計に反映させていく以上、解析スピード、解析精度など、ツールには高いパフォーマンスが求められます。詳細設計は、限られた時間(工数)の中で行わなければなりません。最近では受注から出荷までが短納期化する傾向にあり、詳細設計の時間を十分に確保することが難しくなりつつあります。この限られた詳細設計の時間の中で、解析に1週間を要するようでは、実際の運用はかなり難しいと思います。筆者の感覚では、待てても数日でしょうか。
もっと理想をいってしまうと、数時間で解析が完了する方が望ましいわけですが、そのためには、ツールそのもののパフォーマンスもそうですが、解析の設定や準備にかける時間をできる限り短くする必要もあります。詳細設計で用いられる設計者CAEには、次のような結果が求められると筆者は考えます。
- 比較検証ができること
- パラメータ(変数)が設計仕様であること
しかし、設計者CAEを始めてみると、問題が生じることがあります。具体的には、
- 解析のゴール/目的が不明確
- 解析結果が実態と合わない
などです。さて次回は、設計者CAEに求められることと、“起こり得る問題”について掘り下げていきたいと思います。お楽しみに! (次回に続く)
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設計者CAEは普通の解析と何が違う?
「設計者CAE」という言葉が設計現場で聞かれるようになって久しいですが、3D CAD推進とともにきちんと設計者CAEに取り組んでいる企業もあれば、まだ途上あるいは全く着手していないという企業もあるかと思います。本連載では、設計者CAEがもたらすメリットや実際に導入していく上での注意点を、現場目線でご紹介します。◎こんなキーワードに興味のある方にオススメ:[CAE][設計者CAE][3Dデータ][3D推進][3次元設計][設計品質向上][ツール導入]
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