LINXDays マシンビジョン・セミナー
人間による官能検査から3Dスマートセンサーによる非接触検査へ
リンクス主催のプライベートイベント「LINXDays」(東京会場)のマシンビジョン・セミナーから、3次元計測機「Gocatorシリーズ」について取り上げる。自動車業界を中心に採用が広がっているとし、Gocatorを用いた非接触検査の事例が幾つか紹介された。
リンクスは2017年10月18日、同社プライベートイベント「LINXDays」(東京会場)を開催。午後の部として行われた「マシンビジョン・セミナー」では、同社が取り扱う画像処理ソリューションに関する製品および事例紹介が行われた。
本稿では、カナダのLMI Technologiesが開発・製造する3次元計測機「Gocatorシリーズ」について取り上げる。Gocatorは、本体のみで3次元寸法測定や画像処理を使用した合否判定が行えるオールインワンの3次元スマートセンサーである。セミナーでは、自動車業界を中心としたGocatorによる非接触検査の事例が幾つか紹介された。
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Gocatorは、本体にWebサーバが内蔵されているため、LANケーブルでPCと接続するだけで、PCのWebブラウザから各種設定や画像処理などのプログラミングを行うことができる。また、コントローラー機能も内蔵しており、計測結果や合否判定を直接本体から設備機器に出力できるという。「Gocatorの“スマートさ”は、カメラと光源が全てキャリブレーションされた状態で出荷され、検査に必要な機能が全て詰め込まれた3Dセンサーである点だ。手元に届いてすぐに使い始めることができる点からもスマートといえる」(リンクス)。
実際のGocatorシリーズの利用ケースとしては、自動車業界におけるパネルの張り合わせ検査が挙げられるという。これまで作業担当者による官能検査(人が手で触ったり、目で見たりして行う検査)が行われていたが、これをGocatorにより効率化。Gocatorの内部計測ツールだけで実現でき、ロボットのティーチングを行い、マウス操作で検査内容を設定するだけで、迅速に設備の立ち上げが行えたとする。
Gocatorの内部はカメラと光源装置があり、これらはアルミ筐体により守られている。IP67の防水/防塵(じん)性能を実現するだけではなく、カメラと光源の位置関係をしっかりと固定する(守る)ための筐体でもあるという。Gocatorシリーズは「光切断プロファイルセンサー」と「縞投影エリアセンサー」の2種類が存在し、それぞれ用途などに応じて選択されている。
リンクスは、Gocatorを導入するユーザー側のメリットとして、次の5つを挙げる。1つ目はシンプルさだ。小さな筐体の中に計測に関する全ての機能が詰め込まれているので、必要なときだけLANケーブルでPCに接続して、設定などを簡単に行うことができる。2つ目はWebアクセスである。GocatorにはCPUが内蔵されており、3次元の点群修正まで全て行うことができ、Webブラウザのみで設定や結果の閲覧が行える。3つ目はプログラミングレスで、標準でさまざまな計測ツールが用意されている点。4つ目はコスト。他社製品で構成しようとすると、3Dセンサー、コントローラー、画像処理ユニットなどを個別に用意する必要があるが、Gocatorであればこれらをオールインワンで利用できる。そして5つ目が豊富なラインアップである。方式や視野、精度、レーザークラスなど、さまざまなバリエーションが用意されているため、用途に合った製品を選択できるとする。
前述のパネル検査以外にも採用事例が幾つかある。例えば、国内大手自動車メーカーでは刻印文字、ウレタン材の幅や高さの検査において、Gocatorが採用されているという。また、アイシン東北では自動車の意匠部品の全数検査にGocatorを採用し、装置化を行っている。従来、官能検査を行っていたものを、Gocatorを用いて非接触による全数検査を実現し、顧客要求を満たすことができたという。またアイシン東北では、次世代装置として非接触式全数検査3Dマッチングシステムの開発にも取り組んでおり、工数削減や効率化を推進している。
さらにユーザー事例講演として、シンセメック 設計部 装置開発グループの今井貴之氏が登壇。同社が手掛けた自動車分野向けのサスペンションメンバ穴計測システムや小物部品のノーストップ自動計測システムの開発事例が紹介された。いずれもGocatorを用いて実現したシステムで、厳しい顧客要求を実現するのに大いに役立ったという。
リンクスは「3次元検査の市場は、近年急速に広がりを見せている。これまでは計測・検査が中心だったが、今後は物流、ビンピッキング、ロボットガイダンスといった分野への広がりも予想される」と、今後のビジネス拡大に大きな期待を寄せる。
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