企業動向を振り返る 2017年4月版
「東芝倒産」の可能性
過去1カ月間のエレクトロニクス関連企業の動向をピックアップしてお届けする「企業動向を振り返る」。3月決算の発表を控えた4月はトピックが少ない時期ですが、東芝からは目が離せません。
例年5月上旬には電機大手の3月決算が発表されます。渦中にある東芝も5月15日に決算「見込み」を発表していますが、それに先だって4月11日に監査人が「結論不表明」とした「決算見込み」を発表しており、上場企業が第三者の保証がない決算を幾度となく発表するという異例の事態となっています。
東芝の綱川社長は幾度となく「社会インフラ、エネルギー(海外原発製造を除く)、電子デバイス、ICTソリューションの4つを軸とした成長」を今後の方針として語っていますが、それも現状の債務超過を解消してこその話です。その債務超過にはメモリ事業の売却が不可欠な状況ですが、四日市工場を共同運営してきたWestern Digitalが同意なしの売却は無効だとして差し止めを求めており、5月も終わりに近づいていながらも「売却先決定」の声は聞こえてきません。
東芝が上場企業として存続する条件
整理すると東芝が上場企業として存続するためには、「正式な手続きを得た決算」「債務超過を解消するためのメモリ事業売却」というコンプライアンスと財務の2要素が最低限求められますが、いずれもいまだ満たすことができていません。ここまで状況が悪化している中でも、綱川氏は「法的整理の可能性については考えていない。プランBについても用意していない」と述べています。
実際の所、東芝が上場企業として存続するには「メモリ事業が首尾よく売却でき」「監査法人からの保証を得た決算を出し」しかも「決算発表の遅れを東証に認めてもらう」という、都合のよいストーリーを現実のものにするほかありません。しかもこれはあくまでも上場企業としての体裁の問題であって、企業が経済活動を継続できるかどうかとは別問題です。
過去に大きな経営危機に陥ったシャープは結果的に台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業の傘下に入り、2018年3月期決算では4期ぶりの黒字に転換する見込みを出すまでになりました。さまざまな状況が異なるシャープと東芝を同列に語ることはできませんし、政府系金融機関(政投銀)からの助力も伝えられますが、極めて難しい状況にあることは間違いないでしょう。
エレクトロニクス関連企業動向 主要ニュース
2017年4月の企業動向(エレクトロニクス分野)
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[東芝、上場廃止危機もメモリ事業は好調](/tf/articles/1705/24/news038.html#eejnews04_01)・
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[TSMCがファウンドリー市場の見通しを下方修正](/tf/articles/1705/24/news038.html#eejnews04_02)・
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[Apple、公道で自動運転車のテスト走行が可能に](/tf/articles/1705/24/news038.html#eejnews04_03)・
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[半導体業界がポストCMOS開発に本腰](/tf/articles/1705/24/news038.html#eejnews04_04)・
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[アイシン精機、車載半導体をタワージャズで量産](/tf/articles/1705/24/news038.html#eejnews04_05)・
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[QualcommがAppleの提訴に反訴、特許係争は泥沼化](/tf/articles/1705/24/news038.html#eejnews04_06)・
- eejnews04_01#
東芝、上場廃止危機もメモリ事業は好調
東芝は2017年4月11日、2017年3月期第3四半期(2016年4~12月期)決算を発表した(続きはこちら 提供 EE Times Japan編集部:2017年4月11日掲載)。
- eejnews04_02#
TSMCがファウンドリー市場の見通しを下方修正
スマートフォン市場とPC市場の厳しい在庫調整を受け、TSMCが、ファウンドリー市場の成長見通しを下方修正した(続きはこちら 提供 EE Times Japan編集部:2017年4月19日掲載)。
- eejnews04_03#
Apple、公道で自動運転車のテスト走行が可能に
米国カリフォルニア州車両管理局が公開した情報により、公道で自動運転車をテスト走行することを許可されたメーカーの1つに、Appleが含まれていることが分かった。Appleが自動運転車の開発を本気で進めていることを示すものといえるだろう(続きはこちら 提供 EE Times Japan編集部:2017年4月20日掲載)。
- eejnews03_04#
半導体業界がポストCMOS開発に本腰
2017年3月に、「CMOSトランジスタの微細化は2024年ごろに終息する」との予測が発表された。半導体業界は今、ポストCMOSの開発をより一層加速しようとしている(続きはこちら 提供 EE Times Japan編集部:2017年4月3日掲載)。
- eejnews03_05#
アイシン精機、車載半導体をタワージャズで量産
タワージャズは、アイシン精機がタワージャズのパワーマネジメント技術を用いて、次世代の車載用半導体チップを量産することになったと発表した(続きはこちら 提供 EE Times Japan編集部:2017年4月20日掲載)。
- eejnews03_06#
QualcommがAppleの提訴に反訴、特許係争は泥沼化
Appleは2017年1月に、不公正な特許慣行による損害を受けたとして、Qualcommを提訴した。これに対しQualcommが反訴している(続きはこちら 提供 EE Times Japan編集部:2017年4月13日掲載)。
- eejnews03_07#
GoogleのAI用チップ、Intelの性能を上回ると報告
Googleが2016年に発表した、機械学習の演算に特化したアクセラレータチップ「TPU(Tensor Processing Unit)」が、IntelのCPUやNVIDIAのGPUの性能を上回ったという。Googleが報告した(続きはこちら 提供 EE Times Japan編集部:2017年4月7日掲載)。
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