IoTとAI、ビッグデータ時代のソフトウェアテスト(2)
ソフトウェアテストのコストと品質(後編)―現場と「上」で一緒に考える(5/6 ページ)
テストコストと品質のバランス
品質にはコストとのバランスが良い「適正品質」と、コストをかけすぎて求められる品質よりも大幅に高い「過剰品質」、逆にコストが少なすぎて求められる品質が不足している「不足品質」がある。ソフトウェアテストでコストをかけて得たい品質は「適正品質」である。
この問題が難しいのは、適正品質の「適正」が誰も評価できないことである。それ以前に、コストや計測が定量的に計測できていないために、適正品質かどうかの基準を定量的に作ることができていないのであれば、それも大きな問題である。さらに悪いことにIoTやAIなどの要素が取り入れられたシステムでは品質の計測がさらに困難であり、その評価も難しいものとなる。
この結果、会社施策として顧客に求められるまま、テストコストを大目に掛けて、過剰品質にして、製品の価格を上げてしまうのである(図4)。上から目線で考えていないか、そもそもが失敗である。
とあるテスト現場より(8)
A:「先輩、このシステムって過剰品質なんですかね?」
B:「え、これでテストしたの?」
テストコストの定量的測定
テストに必要となるコストは、主としてテスターの人件費であるが、その測定をどうするかも問題である。テスターがいつもどこでも同じ製品に対する同じ種類のテストをしているとは限らないので、工数による測定はどうしても概算レベルの測定になる。またテストに限ったことではないが、エンジニアのスキルによって、生産性は大幅に異なる。つまり、同じ1時間をかけてもテスターによって、大幅にテスト作成や実行の生産性は異なるのが実情である。
個人差を鑑みて、コストを「テストケースの作成と実行の生産性」で測定する方法が考えられる。作成または実行したテストケース数でコストを、時間当たりの個数で生産性を計測する方法である。しかし、テストケースの粒度が異なると作成と実行コストも大幅に異なる。
これはプログラミングの生産性を時間当たりの行数で計測しているのと同じくらい、概算レベルの数値になる。この課題に対する施策は具体的に、短文で説明し、小さい粒度でテストケースを作ることで、ある程度は計測基準が統一できる。
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IoTとAI、ビッグデータ時代のソフトウェアテスト
言うまでもなくソフトウェアテストは重要だが、IoTやAIなどの新しい概念によってソフトウェア自体の在り方が変わりつつある中、旧来からのテストを踏襲するだけでは成果は得られない。新時代のソフトウェアテストについて、考察する。
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