国内サイバー犯罪動向
標的型ランサムウェアが日本企業を襲う!? IIoTシステムを狙った攻撃にも注意(3/3 ページ)
2017年以降の脅威動向予測――注意すべき3つの動き
前述の通り、2016年、大きな被害をもたらしたランサムウェアだが、サイバー犯罪者にとって非常に成功した手口といえるため、今後、攻撃手法や標的がさらに多様化していく可能性が高いという。「既に海外では、法人を狙った標的型のランサムウェアによる攻撃が目立っているが、そこからもう一段先に進んで、“情報搾取”を組み合わせた『2重攻撃』を仕掛けてくると考えられる。身代金を要求して企業が拒否したら、盗んだ情報を第三者に販売して金銭を得るといった手口だ。また標的の多様化については、PC/サーバにとどまらず、POSやATM、さらには製造ラインのダウンタイムが大きな損失を生む産業用IoTシステムなども新たな標的になるだろう」と岡本氏は指摘する。
また、岡本氏はビジネスメール詐欺(BEC:Business E-mail Compromise)の増加についても言及。BECとは、業務メールの侵害を発端とした送金詐欺の総称である。「メールを盗み見て情報搾取を行い、(メールアカウントを利用して)従業員になりすまして偽の送金指示などを行う。シンプルで比較的人間をだましやすい手口であり、ランサムウェアによる身代金要求よりも高額の収益が見込めることから、サイバー犯罪者が注目している手口だ」(岡本氏)という。
そして、インダストリアルIoT(IIoT)システムの脆弱性を狙った攻撃も増加するとみられる。「2016年には、トレンドマイクロの調査だけで123件の産業制御システム(SCADA:Supervisory Control And Data Acquisition)関連の脆弱性を発見。そのうち40件(約33%)がゼロディ脆弱性であった。今後、産業分野だけでなく、社会インフラで活用されているようなミッションクリティカルなシステムも攻撃にさらされる危険性がある」と岡本氏は述べる。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
市場動向(製造IT)
製造業向けITツール/サービスに関する市場動向、実態調査、セキュリティインシデントなど、製造業におけるIT活用の“今”をお届けします。
この記事の著者
新着ホワイトペーパー PR
-
製品資料
[株式会社 Green AI] 自動車業界には好機 脱炭素×コスト削減×現場改善を実現するエネルギー戦略 -
製品資料
[株式会社 Green AI] 脱炭素投資をすぐ回収したい 自動車業界にも有効なCO2削減アプローチ -
市場調査・トレンド
[スマートジャパン編集部] 「ペロブスカイト太陽電池」の普及戦略が公表 政府が目指すコスト・導入量のロードマップを解説 -
市場調査・トレンド
[スマートジャパン編集部] 導入が加速する再エネ・系統向け蓄電システム コスト・収益性の現状分析 -
技術文書・技術解説
[スマートジャパン編集部] いまさら聞けない「ペロブスカイト太陽電池」の基礎知識と政策動向
関連記事
こんなメディアも見られています
TechFactoryに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
特集
- マテリアルズ・インフォマティクスの動向調査
- 研究・開発職のデジタル活用調査
- 設計・解析業務におけるAI活用
- 3Dプリンタ利用動向調査
- CAD利用動向調査
- つながる工場の現状と課題
- 製造業におけるAI開発および活用の実態
- 設計・製造現場における品質管理
ホワイトペーパーランキング PR
-
1
CAE解析をAIエージェントに任せてみた 人は何を担うのか
-
2
「見て覚えろ」が通じない時代 製造業の保全技術はどのように継承すればよい?
-
3
EE Times Japan×EDN Japan 統合電子版:製造現場にフィジカルAIをどう実装するか――電子版2026年9月号
-
4
スマート工場動向調査2026
-
5
はじめての化学工学まとめ(Part1)
-
6
QC活動の形骸化はどう防ぐ? 実効性のある業務へ転換する3つの解消策とは
-
7
自律走行搬送ロボット(AMR)の位置推定と自律走行はどこまで高精度化できる?
-
8
動き出したファナックの「フィジカルAI」
-
9
製造現場などを支える状態監視システム サンプリングの位相ずれを減らすには?
-
10
【読者調査結果】製造業の脱炭素動向調査2026
TechFactory SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
TechFactoryをフォロー