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距離を縮めるクルマとオープンソース、車載Linux「AGL」の現在地Automotive Linux Summit 2018(3/3 ページ)

「固い」自動車業界とLinuxを始めとした「柔らかい」オープンソースソフトウェア(OSS)の距離が縮まっている。その代表格が車載Linux「AGL」だ。AGLのイベントにはAGL開発側だけではなくトヨタなど自動車メーカーも登場し、どうやってOSSを活用していくかを紹介した。

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「差別化」するために共通化する

 自動車業界で急速にオープンソースが普及している背景には、デジタルトランスフォーメーションを背景に大きく変化する市場の中で、どうすれば自社を差別化し、生き残れるかという危機意識があるようだ。家電など他業界においても、もはやハードウェア単体で差別化を図るのは難しく、ともすれば価格競争に陥りがちだ。同じように自動車の世界でも、今後はクルマ単体で差別化するのではなく、それを取り巻くアプリケーションやサービスが決め手になるだろうと見ている。

 「家電やスマートフォンの世界で起きたことは、車の世界でも確実に起こるだろう。だからこそ、新しいアイデアを素早く形にできるAGLに取り組んでいる」(村田氏)

 もちろん、安心・安全と言う領域には一朝一夕には追い付けない蓄積があるのも事実だが、こうした危機意識は、自動車業界共通のようだ。最終日の基調講演にはマツダ、スバル、スズキの担当者がそろって登壇。まさに「呉越同舟」を体現しつつ、AGLのエキスパートグループの1つとして作業を進めている、IVI(In-Vehicle-Infotainment:車載インフォテインメント)領域における標準化の取り組みを紹介した。


マツダ、スズキ、スバルの3社がIVI(In-Vehicle-Infotainment)領域における標準化について紹介した
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