連載
「設計者CAE」は詳細設計プロセスと同期しながら現場主導で進めよ!!:設計者CAEは普通の解析と何が違う?(7)(1/3 ページ)
「設計者CAE」という言葉が設計現場で聞かれるようになって久しいですが、3D CAD推進とともにきちんと設計者CAEに取り組んでいる企業もあれば、まだ途上あるいは全く着手していないという企業もあるかと思います。連載第7回では、詳細設計が進むにつれて解析したい内容が変化していく様子を詳しく紹介しながら、解析の進め方やその手順について解説します。
「場当たり的な解析」から脱却せよ!
前回は、“筆者流”DFMEAシートを使用することで、“詳細設計を開始する時点で設計者が不安だと感じているリスクを抽出”し、その抽出されたリスクをどうやって設計で回避したのかを検証する1つの手段として“CAE/解析技術を活用すべきだ”というお話をしました。
このDFMEAシートを用いることで「場当たり的な解析」から脱却でき、「開発設計プロセスの中に解析を組み込む」ことが可能になるのです。
このDFMEAシートですが、筆者は“生き物”のように感じています。なぜなら構想段階、詳細設計初期、中盤、終盤といったように、詳細設計が進むにつれて、解析で検証したい内容も追加、更新されていくからです。
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「構造解析」と「熱伝導解析」、そして「熱応力連成解析」
さて、前回紹介したDFMEAシートですが、筆者は設計が進む中で、次の2つの解析を行うことにしました。
- ベース面に荷重の分布指定を行って解析する
- 架台内の電装温度影響(+10[℃])を考慮する
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