ニュース
2017年の世界半導体材料市場は約469億米ドル、台湾が8年連続で最大消費地に:SEMI MMDS
SEMIは2018年4月24日(米国時間)、2017年の世界半導体材料市場が約469億米ドルになったと発表した。2016年に比べて9.6%の増加である。地域別では台湾が8年連続で世界最大の消費地となった。
SEMIの材料市場統計レポート(MMDS:Material Market Data Subscription)によると、ウエハープロセス材料販売額は2017年に278億米ドルとなった。2016年に比べて12.7%の増加である。パッケージング材料販売額は191億米ドルで、5.4%の増加となった。
地域別では、8年連続で台湾が首位
半導体材料の地域別市場では、ファウンドリーや先進パッケージの製造拠点が集積する台湾が約103億米ドルとなった。2016年に比べて12%の増加である。他の地域と比較しても成長率は高く、最大消費地を維持している。
地域別の半導体材料市場、金額は10億米ドル、成長率は前年比。数字を丸めているため、合計値が合わない場合がある。2016年のデータはSEMI統計プログラムに基づく修正がある。パッケージング材料にはセラミックパッケージとフレキシブル基板を含む 出典:SEMI
中国は約76億米ドルで成長率も12%と高く、台湾に次ぐ市場規模を確保した。さらに、韓国(約75億米ドル)、日本(約70億ドル)と続く。成長率では、台湾、中国、欧州、韓国が2桁の成長となった。逆に日本は成長率が4%で、主要7地域の中では最も低い。
SEMIのMMDSは、直近の出荷金額、過去7年の推移、今後2年の予測データを提供している。これらのデータは、主な地域と製品カテゴリーに分けてまとめ、四半期ごとにレポートしている。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- 工作機械を「設備工事なし」で見える化、CTセンサー利用で
ラピスセミコンダクタが、電源工事不要で工作機械などの稼働状況をモニタリングできる電流検出用中継基板「CT Sensor Shield 2」を販売開始した。コストや工事の手間を押さえての見える化を実現する。 - モバイル機器向けにビジュアル体験を提供するプロセッサ群、Armが発表
Armは、ビデオプロセッサ、ディスプレイプロセッサ、グラフィックスプロセッサで構成され、モバイル機器など普及機向けにビジュアル体験を提供する「Maliマルチメディア・スイート」を発表した。 - 「組み込みAIチップ」が5年後には一般化するといえる、3つの理由
AIの中で「CNN(畳み込みニューラルネットワーク)」はAlphaGoのような華々しい事例もあり注目されている。注視するのはエレクトロニクス各社も同様であり、CNNによる推論という手法は定着するといえるだけの理由がそろっている。 - 収束しない現代的CPUの脆弱性と、苦境を脱せないQualcomm
2018年3月のエレクトロニクス/組み込み業界は話題豊富だった。「現代的CPU」の脆弱性は収束の気配を見せず、Qualcommは大統領令で買収の危機を乗り切ったように見えるが、実はまだ苦境から脱していない。 - 不可分になった半導体産業と国際政治
2018年3月のエレクトロニクス業界に起こった出来事のうち、最も多きなものの1つが、米大統領令によるBroadcomのQualcomm買収断念でしょう。これは半導体産業と国際政治が不可分なものになっていることを象徴する出来事として、記憶されることになりそうです。